塩化タングステン(IV)
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塩化タングステン(IV) | |
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別称 tungsten tetrachloride | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 13470-13-8 |
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特性 | |
化学式 | Cl4W |
モル質量 | 325.65 g mol−1 |
外観 | 黒色固体 |
密度 | 4.62 g・cm-3 |
融点 |
450 °C, 723 K, 842 °F |
関連する物質 | |
その他の陰イオン | フッ化タングステン(IV) |
関連物質 | 塩化タングステン(V) 塩化タングステン(VI) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
塩化タングステン(IV)(Tungsten(IV) chloride)は、化学式WCl4の無機化合物である。反磁性の黒色固体である。塩化タングステンの1つである。
構造と合成
[編集]通常は、塩化タングステン(VI)の還元により合成される。赤リン、ヘキサカルボニルタングステン、ガリウム、スズ、アンチモン等、様々な還元剤が報告されているが、後者が最適であると報告されている[1]。
ほとんどの二元ハロゲン化金属と同様、塩化タングステン(VI)も重合体である。各々が八面体型のタングステン原子の直鎖から構成される。各々のタングステン中心に6つの塩化物配位子が結合しており、4つは架橋配位子である。タングステン原子間の距離は、結合(2.688 A)と非結合(3.787 A)が交互に並んでいる。
反応
[編集]- 2 WCl4 + 5 thf + 2 Na → [Na(thf)3][W2Cl7(thf)2] + NaCl
出典
[編集]- ^ Zhou, Yibo; Kolesnichenko, Vladimir; Messerle, Louis (2014). “Crystalline and Amorphous Forms of Tungsten Tetrachloride”. Inorganic Syntheses: Volume 36. Inorganic Syntheses. 36. pp. 30-34. doi:10.1002/9781118744994.ch6. ISBN 9781118744994
- ^ Broderick, Erin M.; Browne, Samuel C.; Johnson, Marc J. A. (2014). Dimolybdenum and Ditungsten Hexa(Alkoxides). Inorganic Syntheses. 36. pp. 95-102. doi:10.1002/9781118744994.ch18. ISBN 9781118744994