宮廷舞踏会
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宮廷舞踏会とは、君主国の宮廷において催される舞踏会のこと。広義では共和国大統領などが主催する舞踏会を含むこともある。現在ではほとんど催されておらず、イギリスでは「時代に合わない」というエリザベス2世の意向によって、1958年を最後に女王主催のバッキンガム宮殿舞踏会は廃止されている。
歴史上、宮廷舞踏会のために多くのクラシック音楽が作曲され、中にはそのまま『宮廷舞踏会』という曲名の作品も複数存在している(特にウィンナ・ワルツ)。舞踏会の本場ともいえるウィーンでは、その中心人物ヨハン・シュトラウス一族が宮廷舞踏会音楽監督をつとめながら庶民のダンスホールにも出演し続けたため(そもそも最初はワルツは下賎な踊りと見なされてとり、下から上へ伝播した)、格式の区別は曖昧なところがあった。その後20世紀に入ってドイツ圏ぐるみで皇帝も貴族制度も消滅したが、宮殿や城は多数残り、庶民の舞踏会も相対的に古式ゆたかな風俗と見なされるようになってきたため、国立歌劇場やホーフブルク王宮などを用いて古の宮廷舞踏会を再現するようなイベントは今も続いている。
曲名
[編集]- 宮廷舞踏会 (ヨーゼフ・ランナーの曲) - ヨーゼフ・ランナーの代表的なワルツ。作品161
- 宮廷舞踏会 (ヨハン・シュトラウス1世の曲) - ヨハン・シュトラウス1世のワルツ。作品51
- 宮廷舞踏会 (ヨハン・シュトラウス2世の曲) - ヨハン・シュトラウス2世のワルツ。作品298
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[編集]- 宮廷舞踏会音楽監督 - オーストリア帝国・オーストリア=ハンガリー帝国における「宮廷舞踏会音楽監督」の一覧。