2-ニトロプロパン
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2-ニトロプロパン 2-Nitropropane | |
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2-Nitropropane | |
識別情報 | |
略称 | 2-NP |
CAS登録番号 | 79-46-9 |
PubChem | 398 |
ChemSpider | 387 |
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特性 | |
化学式 | C3H7NO2 |
モル質量 | 89.09 g mol−1 |
外観 | 無色の液体[1] |
匂い | 軽い不快臭[1] |
密度 | 0.99 g/cm3[2] |
融点 |
-91.32 °C, 182 K, -132 °F ([3]) |
沸点 |
120.3 °C, 393 K, 249 °F ([3]) |
水への溶解度 | 17 g/L[2] |
危険性 | |
引火点 | 38.9℃(開放式)[3] |
発火点 | 427.8℃[4] |
関連する物質 | |
関連するニトロアルカン類 | 1-ニトロプロパン ニトロエタン ニトロメタン |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
2-ニトロプロパン(英: 2-Nitropropane)はニトロアルカンの一種で、無色透明の溶媒である。
用途
[編集]印刷用インキ、接着剤、ペンキ、ワニスの溶媒や[5]化学中間体として用いられる[6]。アメリカ2社・フランス1社により製造されており、1977年時点のアメリカでの生産量は13,600トンであった[1]。
安全性
[編集]ニトロアルカン類の中でも比較的毒性が強く、30~300ppmで気道への刺激を伴い、頭痛や吐き気などの症状が生じる[7]。動物実験では肺・腹腔・消化器から吸収され、速やかに代謝されてアセトンと亜硝酸塩、少量のイソプロピルアルコールに分解される。ラットに対する発癌性が確認されており、国際がん研究機関では、ヒトに対する発癌性が疑われるとして2-ニトロプロパンをGroup2Bに分類している[1]。
脚注
[編集]- ^ a b c d 環境保健クライテリア138
- ^ a b Record 労働安全衛生研究所(IFA)発行のGESTIS物質データベース
- ^ a b c 『窒素酸化物の事典』p349
- ^ 『窒素酸化物の事典』p422
- ^ 『窒素酸化物の事典』p421
- ^ Report on Carcinogens (PDF) (Report) (Twelfth ed.). National Toxicology Program, Department of Health and Human Services. 2011年.
- ^ 『窒素酸化物の事典』p377
参考文献
[編集]- 鈴木仁美『窒素酸化物の事典』丸善、2008年。ISBN 978-4-621-08048-1。