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2,8-ジヒドロキシアデニン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2,8-ジヒドロキシアデニン
識別情報
CAS登録番号 30377-37-8 ×
PubChem 92268
ChemSpider 83302 チェック
MeSH 2,8-dihydroxyadenine
ChEBI
特性
化学式 C5H5N5O2
モル質量 167.13 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

2,8-ジヒドロキシアデニン英語: 2,8-dihydroxyadenine)は、2,8-ジヒドロキシアデニン尿石症英語版で蓄積するアデニン誘導体である。アデニンサルベージ酵素であるアデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ英語版の欠損により、難溶性のプリンである2,8-ジヒドロキシアデニンが尿中に排泄される。この欠損は常染色体潜性遺伝する。ホモ接合型の場合、尿中の2,8-ジヒドロキシアデニン濃度が高く、結晶尿英語版結石形成および腎毒性の可能性がある。この病態は主に腎閉塞性疾患を呈するが、進行した腎不全を呈する患者もいる。アロプリノールによる療法が有効のようである。2,8-ジヒドロキシアデニンの生成はアロプリノールで容易にコントロール可能であり、腎不全でなければ成人で300mg/日(小児では10mg/kg/日)を投与する[1]

出典[編集]

  1. ^ Gault, M. Henry; Simmonds, H. Anne; Snedden, Walter; Dow, Donald; Churchill, David N.; Penney, Harold (1981-12-24). “Urolithiasis Due to 2,8-Dihydroxyadenine in an Adult” (英語). New England Journal of Medicine 305 (26): 1570–1572. doi:10.1056/NEJM198112243052608. ISSN 0028-4793. PMID 7311997.