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雷銅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

雷 銅(らい どう)は、中国後漢末期の人物。劉備配下の武将。

建安23年(218年)、劉備の命で呉蘭と共に武都郡へ侵攻したが、曹操配下の曹洪によって全滅に追い込まれた[1]

三国志演義

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羅貫中の小説『三国志演義』では、版によっては雷同と表記される。初めは劉璋配下の将として登場。劉備軍の侵攻に対し、呉懿の推薦を受けてその副将となり、彼と共に雒城を守る[2]張任龐統を射殺すると、勢いに乗って雒城から出撃し攻撃をかけるなど、一進一退の攻防を繰り広げた[3]。4日目の戦闘でも魏延黄忠を相手に攻勢をかけていたが、劉備と張飛に帰路を断たれて降伏。以降は劉備配下の将となる[4]

漢中を中心とする曹操軍との攻防では、張飛に従って巴西郡を守る。巴西は張郃の攻撃を受けるが、雷銅は伏兵の設置を献策し、また張飛の策に従って敵の支隊を撃ち破るなど貢献。一度は張郃を撃退する。しかし再度出撃してきた張郃との遭遇戦で、負けた素振りを見せ敗走する張郃を追撃。そこを伏兵からの挟撃に遭い、最期は張郃によって刺殺される[5]

脚注

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  1. ^ 陳寿撰、裴松之注『三国志』蜀書先主伝、及び魏書武帝紀より。なお武帝紀では、呉蘭ら(雷銅の名は記さず)は建安22年から(武都郡の)下弁に駐屯したが、翌年に曹洪によって撃ち破られたとしている。
  2. ^ s:zh:三國演義/第062回
  3. ^ s:zh:三國演義/第063回
  4. ^ s:zh:三國演義/第064回
  5. ^ s:zh:三國演義/第070回