間宮八重

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間宮 八重(まみや やえ、1866年慶応2年) - 1958年昭和33年)1月12日)は、日本の医師農場経営者。 

来歴[編集]

陸奥国石川郡(現在の福島県棚倉町)生まれ。東京女子師範学校(現お茶の水女子大学)卒業後、済生学舎日本医科大学)にて医学を学び、1887年(明治20年)医師前期試験に合格、1890年(明治23年)医術開業試験に合格。1891年(明治24年)内務省医籍登録。1892年(明治25年)本郷に医院を開業した。荻野吟子吉岡彌生とならぶ明治時代初期の女性医師の一人である。

1899年(明治32年)、兄の北海道庁在職中の部下であった林田成一と結婚。1908年(明治41年)、夫が入植していた北海道十勝郡生剛村(現在の北海道十勝郡浦幌町字幾千世)へ移り、以後農場経営の一翼を担いながら、家屋の一部を診療所とし、無医村だった生剛村で病人の治療にあたった。以後、夫と長男が急死するも十勝において間宮農場の経営を続ける。80歳を過ぎるまで医師をまっとうし、83歳で麻雀を覚えたという逸話が残る。1953年(昭和28年)11月東京に戻り、1958年(昭和33年)1月12日)逝去。

参考文献[編集]

  • 間宮不二雄 「私の戸籍」『図書館とわが生涯・前期』216-219頁
  • 北室かず子 「北の大地にて 開拓者である夫を凛々しく支えた女医たち」『土地改良』286号 32-33頁