講座制と学科目制

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講座制(こうざせい)と学科目制(がっかもくせい)は、ともに大学学部大学院研究科の中におかれる教員組織の伝統的類型である。

概要[編集]

学部学科の下にこれら講座や学科目という組織が置かれることが多く、学科が存在しない場合は、学部に置かれることが多い。大学院研究科にもおかれることが多い。

講座や学科目などの組織から派生して、教える者と学ぶ者、その他出入りする者によって、コミュニティが形成されることが多い。これらは、そのまま講座、学科目というときもあるが、教室研究室と呼ばれることもある。

講座制については、教員組織の職階や、講座制度における人員配置、役割分担の状況に応じて、大講座制小講座制という2つの区分がある。

歴史[編集]

講座制は、旧制大学の、特に帝国大学(国立総合大学)でとられた制度であり、学部の下位に学問の専攻分野毎に設けられた。講座内は、原則として教授が指導し、教授 > 助教授 > 講師 > 助手の階層関係があった。戦後、このような階層制の弊害や教育研究の分野に無理に一致させることの弊害がささやかれ、教員のゆるやかな連合的つながりである学科目制が新設された。

長らく教員組織の制度は、この2つのみしか認められていなかったが、2000年代初頭にそれ以外の大学の定める組織も認められることになった。さらに、2007年4月1日から「講座制」「学科目制」の双方の制度は、ともに大学設置基準から削除された。また、大学院設置基準の第7条第2項において、「大学は、教育研究の実施に当たり、教員の適切な役割分担の下で、組織的な連携体制を確保し、教育研究に係る責任の所在が明確になるように教員組織を編制するものとする。」と規定された。

各制度[編集]

講座制[編集]

教育研究の双方において必要な専攻分野毎に「講座」を設置し、教育研究に必要な教員を配置する制度である。講座には、教授、准教授、助教の3種の教員を原則としておくものとされている。ただし、講座の種類により特別な事情があるときは、講師を置き、又は准教授若しくは助教を欠くことも認められている。講座は、原則として専任の教授が指導的な立場に就くものとされている。

講座の下に複数の研究室(教室)を置き、複数の教授が所属する場合を大講座制と呼ばれる。一方一つの研究室(教室)が置かれ、一人の教授が所属する場合を小講座制という。大講座に小講座を所属させる大学・学部等もある。

講座制は旧帝国大学の他創立が古い大学が採用することが多かった。現在は改組されていることが多い。

学科目制[編集]

教育の上で必要な分野毎に「学科目」を定め、その教育研究に必要な教員を置く制度である。学科目には、教授、准教授、講師、助教などが任意におかれる。教育上主要と認められる学科目は、原則として専任の教授、准教授が指導的な立場に就くものとし、主要な学科目以外の学科目については、なるべく専任の教授、准教授、講師が指導的な立場に就くものとされている。

関連項目[編集]