観光丸 (宇宙船)

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基本データ
運用国 日本
使用期間 構想のみ
物理的特徴
段数 1 (SSTO)
総質量 550 t
全長 22 m
直径 18 m
軌道投入能力
低軌道 4 t(定員54名)
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観光丸(かんこうまる)は、日本ロケット協会1993年に提唱した、再使用型宇宙旅行宇宙船日本初の蒸気船観光丸」の名称から名づけられた。

概要[編集]

垂直離着陸を行うSSTOであり、直径18m、長さ22mのドングリのような形状をしている。燃料には液体水素酸素を想定しており、ロケットエンジンは円周上に12基配置される。定員は54名で、機体とその他重量で60t、それに燃料495tが加わり、離陸重量は550tとなる。高度200km、3時間で地球を2周する軌道飛行を行う。1995年の見積りで試作機も含めた開発費は2兆6,700億円とした。実現すれば、乗客一人当たり300万円程度で宇宙旅行が行える、画期的な宇宙船の提唱であった。

しかし、上記の性能を満たすような再利用可能で軽量な機体の実現など、構想の時点では技術的に不可能な課題の明確化と、その課題の打破に必要なブレイクスルーが示されていない点が、後に批判されている[1]NASAが開発を進めたSSTOベンチャースターも、(観光丸より低難度である)実験機X-33の段階で、機体の軽量化が実現できないとして計画が打ち切られた。

宇宙丸[編集]

宇宙丸(うちゅうまる)は、観光丸の前段階として麻布大学教授のパトリック・コリンズが提案した、高度100km、5分間の準軌道飛行を目的とした再使用型の宇宙旅行用宇宙船。直径5.4m、長さ8.5mの円錐形で、燃料には液体水素・酸素を使用。これらの技術ベースは宇宙科学研究所で開発されているRVT(再使用ロケット実験)を利用することを提案している。ロケットエンジンは4基で、最高速度は秒速約2km。定員は5名以上と多いが、目標とするものは2004年スペースシップワンが達成したAnsari X Prizeとほぼ同じ(X Prizeは定員3名)である。開発期間は3年で費用は100億円以上300億円以下、宇宙旅行の費用は最終的には一人当たり30~50万円にまで下がると見積もっている。なお、スペースシップワンの開発費は2,500万$(約28億円)だと言われている。

脚注[編集]

  1. ^ 著者インタビュー:松浦晋也先生”. No.42. Anima Solaris (2003年11月). 2007年11月18日閲覧。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]