英国欧州航空706便墜落事故

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英国欧州航空 706便
Bea vickers vanguard g-apec arp.jpg
在りし日の事故機(1965年撮影)
出来事の概要
日付 1971年10月2日
概要 空中分解
現場 ベルギーの旗 ベルギー ウェスト=フランデレン州アールセル
乗客数 55
乗員数 8
負傷者数
(死者除く)
1(地上)
死者数 63(全員)
生存者数 0
機種 ビッカースヴァンガード951
運用者 イギリスの旗 英国欧州航空 (BEA)
機体記号 G-APEC
出発地 イギリスの旗 ロンドン・ヒースロー空港
目的地 オーストリアの旗 ザルツブルク空港
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英国欧州航空706便墜落事故(British European Airways Flight 706)とは、英国欧州航空[1](BEA、現在のブリティッシュ・エアウェイズの前身のひとつ)が運行するイギリスターボプロップ旅客機ビッカース ヴァンガードが構造欠陥により空中分解した航空事故である。

事故の概要[編集]

1971年10月2日、706便はヴァンガード951で運行されており、ロンドンヒースロー空港を離陸し、オーストリアザルツブルクに向けてベルギー上空巡航高度19000フィートを順調に飛行していた。しかし現地時間午前11時10分ごろ、ブリュッセル航空管制へ706便から操縦不能に陥ったと緊急遭難通信が入り、まっ逆さまに墜落しつつあると報告した。706便はそのまま垂直に急降下し、アールセル近くに激突大破炎上した。搭乗していた63人全員が犠牲になったほか、近くの道路を走っていた乗用車の運転手1人も飛来してきた破片で負傷した。

事故原因[編集]

706便の墜落現場よりも手前で、胴体後部にある水平安定板昇降舵の残骸が発見され、空中分解が事故の引き金であったことが判明した。この空中分解を引き起こした原因であるが、圧力隔壁と胴体を接合していた金属板が48センチも腐食しており圧力隔壁にも穴が空いていた。そのため弱くなっていた部分が客室の与圧に耐え切れなくなり、706便として運行中に客室内の空気が一度に流れ込み、風圧によって水平安定板と外壁が吹き飛ばされた。その結果、水平尾翼も崩壊したことから回復不能に陥ったと推測された。なお金属板の腐食の原因であるがトイレの汚水漏れと推測されたが確定はされなかった。また圧力隔壁が崩壊した場合、機体後部は内部からの与圧空気に耐えられないという欠陥があったことも判明した。

なお事故機のような腐食を当時の検査方法では見つけられなかったことが判明し、当時運行会社が保有するヴァンガードのうち8機からも事故機とよく似た腐食が発見された。そのため、圧力隔壁の改修と検査方法の見直しが行われた。

注釈[編集]

  1. ^ ブリティッシュ・ヨーロピアン航空とも日本では呼ばれていた。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]