良性発作性頭位めまい症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
| 良性発作性頭位めまい症 | |
|---|---|
| 分類および外部参照情報 | |
| 診療科・ 学術分野 |
耳鼻咽喉科学 |
| ICD-10 | H81.1 |
| Patient UK | 良性発作性頭位めまい症 |
良性発作性頭位めまい症(りょうせいほっさせいとういめまいしょう、英:Benign paroxysmal positional vertigo:BPPV)は、耳石の異常により起こると考えられている末梢性めまいである。1921年にRobert Baranyによって報告された。めまい専門外来で診る末梢性めまいの約40%を占めるという報告がある[1]。
定義(概念)[編集]
特定の頭位を取るか頭位を変換する(頭の向きを変える、寝た状態から起きあがる等)ことで数秒〜十数秒の回転性めまいを生じ、安静によって沈静化する特徴を持つ。再び頭位を変換することで回転性めまいが誘発される。しばしば嘔吐を伴う。蝸牛症状(難聴、耳鳴など)は見られない。
分類[編集]
- 後半規管型(主)
- 外側半規管型
原因[編集]
仮説として以下のようなものがある。
診断[編集]
回転性めまいのうち「頭を動かしたときのみ起きる」「じっとしていると30秒以内で止まる」「何度も頭を動かしていると軽くなっていく」等の症状があれば、まずこれを疑う。
- Nylen-Barany試験でめまいが誘発され、持続時間が十数秒以内であるほか、蝸牛症状が存在しないことを確認すれば診断が確定する。
- Dix-HallPike test
- 患側を診断するために行う。患側が判明したら、このままEpley maneuverにうつり、治療する。
- 患者をベッドなどに座らせ、頭を患側として疑われる左右のいずれかに45度回旋させる。
- 患者の頚部の回旋を維持したまま患者を背臥位にして、眼振・めまいが誘発されれば陽性で、下になった側が患側。
- 症状がみられなければ、反対に回旋させて試す。
鑑別すべき疾患としては「メニエール病」、「前庭神経炎」、「脊髄小脳変性症」、「小脳腫瘍」、「小脳障害」などがある。
治療[編集]
半規管内の浮遊物を卵形嚢に戻す浮遊耳石置換法(エプリー法)が有効な治療法である。また、めまいが起こる頭位を取れば改善していくので、安静は避ける。
予後[編集]
良い。
診療科[編集]
耳鼻咽喉科
参考文献[編集]
- 植村研一 『頭痛・めまい・しびれの臨床―病態生理学的アプローチ』 医学書院。ISBN 978-4260117272。2012年2月29日閲覧。
出典[編集]
- ^ 二木隆:めまいの診かた・考えかた、医学書院、2011