矢場町 (名古屋市)

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座標: 北緯35度09分49秒 東経136度54分32秒 / 北緯35.16372度 東経136.90889度 / 35.16372; 136.90889

日本 > 愛知県 > 名古屋市 > 中区 > 矢場町 (名古屋市)
矢場町
—  町名  —
矢場町交差点(2010年11月)
日本の旗 日本
都道府県 Flag of Aichi Prefecture.svg 愛知県
Flag of Nagoya, Aichi.svg 名古屋市
行政区 Emblem of Naka, Nagoya, Aichi.svg 中区
町名廃止 1969年(昭和44年)10月21日
等時帯 日本標準時 (UTC+9)
ナンバープレート 名古屋

矢場町(やばちょう)は、愛知県名古屋市中区地名。発音は「ば」を高く発し、「ちょう」は下がる[1]。より簡略化し「矢場」とも言う。矢場町の名は江戸時代にまで遡る歴史的な地名だが、戦後の町名変更により現存しない。ただし、交差点名などとして残っており、現在も地域名として広く通称されている。

地理[編集]

旧矢場町域は現在の大須三丁目、三丁目の各一部に相当する[2][3]名古屋城から続く城下町の1町であり、古くは東に南鍛冶屋町、西に末広町、南に三輪町、北に南大津町といった町丁が存在した[4][5]

現在は行政地名としては存在しないが、通称・矢場町の区域は栄の南、矢場町通界隈や、東西に走る若宮大通、南北に走る大津通と2つの幹線道路が交差する矢場町交差点付近(いわゆる栄ミナミと呼ばれる地域)を指し、栄と大須の中間地点にあたる。大津通から西へ一本道を外れたナディアパーク南には矢場公園が、さらに西へ歩を進めると名古屋総鎮守若宮八幡社、さらに本町通を挟み白川公園が立地する。

歴史[編集]

栄から続く大津通のイルミネーション

1548年(天文17年)、牧長義の居城としてこの地に小林城が築城された。小林城は1570年(元亀元年)に廃され柳生利厳の屋敷となり、1701年(元禄14年)に清浄寺となる[4]

矢場町の名は、1669年(寛文8年)、地域内に現存する三輪神社に弓矢場が作られたことに由来する。当地は弓矢場の西に位置したため矢場町と呼ばれるようになった[4][6]。1678年(延宝6年)には政秀寺地子が、1695年(元禄8年)には万年寺永昌院の地子が、1751年(寛延4年)には若宮八幡裏の地子がそれぞれ町屋となり町域を拡げた[6]明治になり、商業化の進む栄とともに発展し、1966年(昭和41年)には区画整理により栄に、1969年(昭和44年)には大須へ編入された[4][5]

なお、東区にも矢場があったが、こちらの地名が先に存在したため「東の矢場」と呼ばれ、東矢場町となり現在に至る[7]

沿革[編集]

  • 1871年(明治4年) - 勝鬘寺地子、慈雲庵門前を合併[3]
  • 1878年(明治11年)12月20日 - 郡区町村編制法施行により、名古屋区が発足。名古屋区矢場町となる[3]
  • 1889年(明治22年)10月1日 - 名古屋区の市制施行により、名古屋市矢場町となる[3]
  • 1908年(明治41年)4月1日 - 中区設置に伴い、中区矢場町となる[3]
  • 1938年(昭和13年)3月15日 - 一部を南大津通・南鍛冶屋町へ編入[3]
  • 1938年(昭和13年)11月1日 - 門前町の一部を編入[3]
  • 1944年(昭和19年)2月11日 - 栄区新設に伴い、栄区矢場町となる[3]
  • 1945年(昭和20年)11月3日 - 栄区が中区に統合され、再び中区矢場町となる[3]
  • 1966年(昭和41年)3月30日 - 町名変更により、一部が栄三丁目となる[3]
  • 1969年(昭和44年)10月21日 - 町名変更により、残部が大須三丁目となり廃止[3]

文化[編集]

矢場とん本店

大津通沿いは栄から続く繁華街で、松坂屋名古屋店や名古屋パルコなどの商業施設が建ち並ぶ。1996年のナディアパーク開設以降はブランド力のある商業施設の出店がさらに相次ぎ、Apple Storeフレッシュネスバーガーなどの名古屋初出店も矢場町界隈であった[8][9]

前述の商業施設に加え、当地域や隣接する大須にはCLUB QUATTROなどのライブハウス、クラブも数多く居を構え、中部地方の若者文化の先端を行く地域である。大須寄りに技術者養成施設を開くギターメーカー・イーエスピーは地域を「若者文化・音楽ファンが集合する場所、音楽好きな人には 最高の環境といえる地域」と紹介している[10]

味噌カツで有名な矢場とん本店は矢場町交差点の南に位置し、「矢場のとんかつ」として当地の地名を店名に採ったものである[11]

交通・施設[編集]

鉄道・バス[編集]

また、栄駅、上前津駅からも徒歩圏内であり、場所によっては矢場町駅からよりも近い場合がある。 

道路[編集]

史跡[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ No.007 放送とイントネーション”. 解説委員室・コラム. テレビ愛知. 2011年3月16日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2010年11月20日閲覧。
  2. ^ 名古屋市計画局 1992, p. 783.
  3. ^ a b c d e f g h i j k 名古屋市計画局 1992, p. 789.
  4. ^ a b c d 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 1989, pp. 1366-1367.
  5. ^ a b 平凡社 1981, p. 162.
  6. ^ a b 名古屋市計画局 1992, p. 306.
  7. ^ 名古屋市計画局 1992, p. 148.
  8. ^ 04矢場町 - 名古屋散策ウェブサイト、2010年11月20日閲覧。
  9. ^ 来年1月、栄に「フレッシュネスバーガー」が名古屋初出店 - サカエ経済新聞、2005年12月9日付記事、2010年11月20日閲覧。
  10. ^ ESPギタークラフトアカデミーウェブサイト(ESPギタークラフトアカデミー 名古屋校紹介)より引用。
  11. ^ 矢場とん歴史資料館 矢場とんのルーツ - 矢場とん、2010年11月20日閲覧。
  12. ^ 勝鬘寺本堂・山門・太鼓楼・鐘楼”. 観光・イベント情報. 名古屋市 (2012年9月25日). 2017年4月6日閲覧。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 角川日本地名大辞典 23 愛知県』 「角川日本地名大辞典」編纂委員会、角川書店1989年(日本語)。
  • 日本歴史地名大系 第23巻 愛知県の地名』 平凡社、1981年(日本語)。
  • 名古屋市計画局 『なごやの町名』 名古屋市計画局、1992年(日本語)。

外部リンク[編集]