産業工芸試験所

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産業工芸試験所(さんぎょうこうげいしけんじょ 英文名称 Industrial Arts Institute 略称IAI)は1928年に設立された工芸指導所が1952年4月に機構改革し、名称を変更した試験研究機関である。

中小企業業界を対象とし、「工芸、意匠および包装」の研究と指導を業務とした。 「産業工芸」とは手工芸ではなくインダストリーのためのアートでありテクノロジーであることを明らかにするための表現であった。 1969年7月に製品科学研究所へと改組され、1993年に廃止された。

沿革 [1][編集]

  • 1952年4月 工業技術庁 工芸指導所を産業工芸試験所と改組・改称した。

東北支所の木工部門を縮小、関西支所を布施市に移管、九州支所の繊維部門を整理し出張所にするなど、地方分散的な組織を中央に集約した。 包装部および工業意匠課を設置し、輸出包装のクレームの減少を目標とする、包装方法の改善および基準確立を行った。 本所は東京都大田区下丸子町313番地。

8月 行政機構改革により、工業技術庁は工業技術院となる。

  剣持勇をアスペン・デザイン会議に派遣。

  米国のデザイナー ラッセル・ライト英語: Russel Wright来所。「日本優秀手工芸品の対米輸出推進計画(通称 ラッセル・ライト計画)」の発端となる。

所長
氏名 在任期間
松崎福三郎 1949年6月~1961年3月
藤井左内 ~1968年8月 
赤川直亮 ~1974年11月
川上達也 1974年11月~ 

脚注[編集]

  1. ^ 沿革は『産業工芸試験所30年史』および『産業工芸試験所年報』による
  2. ^ 以降の沿革は『「日本の生活デザイン 20世紀のモダニズムを探る」建築資料研究社 1999』による