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[[Image:Lorenz attractor yb.svg|thumb|200px|right||p = 10、r = 28、b = 8/3のときのローレンツ・アトラクタ。]]
'''ローレンツ方程式''' (ローレンツほうていしき)は、[[カオス理論|カオス]]的ふるまいを示す[[方程式]]の一つである。次に式を示す。

'''ローレンツ方程式''' (ローレンツほうていしき)は、[[カオス理論|カオス]]的ふるまいを示す非線型[[方程式]]の一つである。次に式を示す。


<math>\ dx/dt = -px+py</math><BR>
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<math>\ dz/dt = xy-bz</math><BR>
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x, y, zの3つの変数についての方程式で、システムのふるまいは、3つの定数b, p, rにより決まる。
x, y, zの3つの変数についての方程式で、システムのふるまいは、3つの定数p, r, bにより決まる。


[[マサチューセッツ工科大学]]に在籍していた[[エドワード・N・ローレンツ]] (Edward N. Lorenz) が[[大気変動]]モデルを研究している時に発見し、論文「決定論的非周期な流れ」 Deterministic Nonperiodic Flow (1963) の中で論た。[[決定論的]]な連立常微分方程式が初期値鋭敏性を持つことは驚きをもって迎えられ、カオス研究の端緒となった。
[[大気変動]]モデルを研究していた[[マサチューセッツ工科大学]]の[[気象学者]]、[[エドワード・N・ローレンツ]] (Edward N. Lorenz) が、論文「決定論的非周期な流れ」 Deterministic Nonperiodic Flow (1963) の中で提示した。図では、この文でローレンツが与え p = 10、r = 28、b = 8/3 という設定での x, y, zの軌跡が示されている。[[決定論的]]な連立常微分方程式が初期値鋭敏性を持つことは驚きをもって迎えられ、カオス研究の端緒となった。


== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
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== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
*[[バタフライ効果]]
*[[カオス理論]]
*[[カオス理論]]
*[[ロジスティック方程式]]
*[[ロジスティック方程式]]

2006年11月17日 (金) 11:26時点における版

p = 10、r = 28、b = 8/3のときのローレンツ・アトラクタ。

ローレンツ方程式 (ローレンツほうていしき)は、カオス的ふるまいを示す非線型方程式の一つである。次に式を示す。




x, y, zの3つの変数についての方程式で、システムのふるまいは、3つの定数p, r, bにより決まる。

大気変動モデルを研究していたマサチューセッツ工科大学気象学者エドワード・N・ローレンツ (Edward N. Lorenz) が、論文「決定論的非周期な流れ」 Deterministic Nonperiodic Flow (1963) の中で提示した。図では、この論文でローレンツが与えた p = 10、r = 28、b = 8/3 という設定での x, y, zの軌跡が示されている。決定論的な連立常微分方程式が初期値鋭敏性を持つことは驚きをもって迎えられ、カオス研究の端緒となった。

参考文献

  • Lorenz, E. N.: Deterministic Nonperiodic Flow, J. Atmos. Sci., 20, pp.130-141, 1963.

関連項目