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「はくちょう座61番星」の版間の差分

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{{恒星 基本
{| class="toccolours" style="float: right; clear: right; margin: 0 0 1em 1em;"
|+ style="margin-left: inherit;" | '''はくちょう座61番星A/B'''
|名称 = はくちょう座61番星 A/B
|元期 = J2000
|-
|星座 = [[はくちょう座]]
! style="background-color: #FFFFC0;" colspan="2" | データ<br/><small>[[分点]] J2000</small>
|赤経 = 21h 06m 54.0/55.3s
|-
|赤緯 = +38&deg; 44' 57"/31"
| '''[[星座]]'''
|視等級 = 5.20/6.05
| [[はくちょう座]]
}}
|-
{{恒星 特徴
| '''[[赤経]]'''
|スペクトル = K5 V/K7 V
| 21h 06m 54.0/55.3s
|b-v = 1.17/1.36
|-
|u-b = 1.11/1.23
| '''[[赤緯]]'''
|変光星 = りゅう座BY型 / [[閃光星]]
| +38° 44' 57"/31"
}}
|-
{{恒星 位置
| '''[[等級 (天文)|視等級]] <small>(V)</small>'''
|視線速度 = -65.0
| 5.20/6.05
|運動赤経 = 4,156.93
|-
|運動赤緯 = 3,259.39
! style="background-color: #FFFFC0;" colspan="2" | 特徴
|年周視差 = 286.04
|- style="vertical-align: top;"
|誤差 = 0.56
| '''[[スペクトル分類]]'''
|光年 = 11.4 &plusmn; 0.02
| K5V/K7V
|パーセク = 3.496 &plusmn; 0.007
|- style="vertical-align: top;"
|絶対等級 = 7.48/8.33
| '''B-V [[w:color index|color index]]'''
}}
| 1.17/1.36
{{恒星 詳細
|- style="vertical-align: top;"
|質量 = 0.76/0.63
| '''U-B color index'''
| 1.11/1.23
|半径 = 0.72/0.67
|光度 = 0.085/0.039
|- style="vertical-align: top;"
|表面温度 = 4,450/4,120
| '''[[変光星]]型'''
|金属量 = 79%/79%(太陽比)
| ''Suspected''
|自転周期 = ?/?
|-
|年齢 = > 4.6 &times; 10<sup>10</sup>
! style="background-color: #FFFFC0;" colspan="2" | [[位置天文学|アストロメトリー]]
}}
|- style="vertical-align: top;"
{{恒星 伴星
| '''[[視線速度]] <small>(R<sub>v</sub>)</small>'''
|伴星 = はくちょう座61番星B
| -65.0/-64.1 km/s
|公転周期 = 653.2
|- style="vertical-align: top;"
|軌道長半径 = 24.4
| '''[[固有運動]] <small>(&mu;)</small>'''
|離心率 = 0.40
| 赤経: 4.155/4.107"/[[年]] <br /> 赤緯: 3.259/3.144"/[[年]]
|軌道傾斜角 = 51.85
|- style="vertical-align: top;"
|昇交点 = 172.3
| '''[[視差|年周視差]] <small>(&pi;)</small>'''
|近星点 = 1689.7
| 0.28604" &plusmn; 0.00056"
}}
|- style="vertical-align: top;"
{{恒星 名称
| '''[[距離]]'''
|他の名称 = HD 201091/201092, HR 8085/8086, BD +38°4343/4344, GCTP 5077.00 A/B, GJ 820 A/B, LHS 62/63, シュトルーフェ2758 A/B, ADS 14636 A/B, HIP 104214/104217
| 11.40 [[光年]] (3.496 [[パーセク]])
}}
|- style="vertical-align: top;"
{{恒星 終了}}
| '''[[等級 (天文)|絶対等級]] <small>(M<sub>V</sub>)</small>'''
| 7.48/8.33
|-
! style="background-color: #FFFFC0;" colspan="2" | 詳細
|-
! style="text-align: left; vertical-align: baseline;" | [[質量]]
| 0.70/0.63 M<sub>[[太陽|&#x2609;]]</sub>
|-
! style="text-align: left; vertical-align: baseline;" | [[半径]]
| 0.72/0.67 R<sub>[[太陽|&#x2609;]]</sub>
|-
! style="text-align: left; vertical-align: baseline;" | [[光度 (天文学)|光度]]
| 0.085/0.039 L<sub>[[太陽|&#x2609;]]</sub>
|-
! style="text-align: left; vertical-align: baseline;" | 表面温度
| 4,450/4,120 [[ケルビン|&deg;K]]
|-
! style="text-align: left; vertical-align: baseline;" | [[金属性]]
| 79/79%(太陽比)
|-
<!--
! style="text-align: left; vertical-align: baseline;" | [[Rotation period]]
|
|-
-->
! style="text-align: left; vertical-align: baseline;" | [[年齢]]
| >4.6 &times; 10<sup>9</sup> [[年]]
|-
|-
! style="background-color: #FFFFC0;" colspan="2" | [[連星|連星のデータ]]
|- style="vertical-align: top;"
| '''伴星'''
| はくちょう座61番星B
|- style="vertical-align: top;"
| '''[[公転|公転周期]] <small>(P)</small>'''
| 653.2 年
|- style="vertical-align: top;"
| '''[[軌道長半径]] <small>(a)</small>'''
| 24.4"
|- style="vertical-align: top;"
| '''[[離心率]] <small>(e)</small>'''
| 0.40
|- style="vertical-align: top;"
| '''[[軌道傾斜角]] <small>(i)</small>'''
| 51.85&deg;
|- style="vertical-align: top;"
| '''[[昇交点]] <small>(&Omega;)</small>'''
| 172.3&deg;(ascending)
|- style="vertical-align: top;"
| '''[[近地点・遠地点|近星点]] [[epoch]] <small>(T)</small>'''
| 1689.7
|-
! style="background-color: #FFFFC0;" colspan="2" | [[星表|他の名称]]
|-
| colspan="2" | <div style="width: 200pt;"> HD 201091/201092, HR 8085/8086, BD +38°4343/4344, GCTP 5077.00 A/B, GJ 820 A/B, LHS 62/63, Struve 2758 A/B, ADS 14636 A/B, HIP 104214/104217</div>
|}
'''はくちょう座61番星'''('''61 Cygni''')は[[はくちょう座]]にある[[恒星]]。観測機器を持たない観測者にとってはさほど目をひく恒星ではないが、その[[固有運動]]の大きさのために[[天文学者]]らに注目されてきた。[[連星]]系である。
'''はくちょう座61番星'''('''61 Cygni''')は[[はくちょう座]]にある[[恒星]]。観測機器を持たない観測者にとってはさほど目をひく恒星ではないが、その[[固有運動]]の大きさのために[[天文学者]]らに注目されてきた。[[連星]]系である。


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== フィクション ==
== フィクション ==
*[[スタートレック]]シリーズでは、はくちょう座61番星に[[テラライト人]]の母星[[テラー]]があるという設定がファンに支持されている。
*[[スタートレック]]シリーズでは、はくちょう座61番星に[[テラライト人]]の母星[[テラー]]があるという設定がファンに支持されている。
*イギリスのSF作品[[:en:Blake's 7]]では、地球近傍の恒星のうち、はくちょう座61番星は人類にとってウィルスで攻撃してくるほど敵対的な異星人の本拠地であるために探索されていないという設定である。
*イギリスのSF作品"[[:en:Blake's 7|Blake's 7]]"では、地球近傍の恒星のうち、はくちょう座61番星は人類にとってウィルスで攻撃してくるほど敵対的な異星人の本拠地であるために探索されていないという設定である。
*[[アイザック・アジモフ]]の[[ファウンデーション (小説)|ファウンデーション]]シリーズでは、はくちょう座61番星にドーウィン卿が仮定した人類の起源とされる惑星の一つがある。
*[[アイザック・アジモフ]]の[[ファウンデーション (小説)|ファウンデーション]]シリーズでは、はくちょう座61番星にドーウィン卿が仮定した人類の起源とされる惑星の一つがある。
*[[アレステア・レナルズ]](アラステア・レイノルズ)の作品"Revelation Space"で、はくちょう座61番星は惑星スカイズ・エッジ([[:en:Sky's Edge|Sky's Edge]])にとっての太陽とされている。
*[[アレステア・レナルズ]](アラステア・レイノルズ)の作品"Revelation Space"で、はくちょう座61番星は惑星スカイズ・エッジ([[:en:Sky's Edge|Sky's Edge]])にとっての太陽とされている。
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* [http://www.astro.uiuc.edu/~kaler/sow/61cyg.html Jim Kaler's Stars: 61 Cygni]
* [http://www.astro.uiuc.edu/~kaler/sow/61cyg.html Jim Kaler's Stars: 61 Cygni]
* [http://www.solstation.com/stars/61cygni2.htm Sol Station &mdash; 61 Cygni]
* [http://www.solstation.com/stars/61cygni2.htm Sol Station &mdash; 61 Cygni]
* [http://simbad.u-strasbg.fr/sim-id.pl?protocol=html&Ident=HD+201091 HD 201091 - SYMBAD]
* [http://simbad.u-strasbg.fr/sim-id.pl?protocol=html&Ident=HD+201092 HD 201092 - SYMBAD]


[[Category:恒星|はくちようさ61はんせい]]
[[Category:恒星|はくちようさ61はんせい]]
[[Category:はくちょう座|61はんせい]]


[[ca:61 Cygni]]
[[ca:61 Cygni]]

2006年9月8日 (金) 13:17時点における版

はくちょう座61番星(61 Cygni)ははくちょう座にある恒星。観測機器を持たない観測者にとってはさほど目をひく恒星ではないが、その固有運動の大きさのために天文学者らに注目されてきた。連星系である。

ちなみに、まぎらわしいがはくちょう座16番星という太陽と同じタイプの恒星もある。

概要

はくちょう座61番星の固有運動は非常に大きく、地球から見るとほんの150年で満月の直径分の距離を移動するほどである。

年周視差を用いて恒星までの距離を測定する方法が考案されると、当時知られている恒星のうち最大の固有運動をもつはくちょう座61番星は格好のターゲットとされた。そのため、はくちょう座61番星は(太陽を除いて)史上はじめて地球との距離が確定された恒星となった。この業績は、1830年フリードリヒ・ヴィルヘルム・ベッセルによって達成され、現在用いられている11.4光年という数値に非常に近い値を割り出したのである。

その数年後、グルームブリッジ1830というさらに大きな固有運動をもつ恒星が発見された。しかしながら肉眼で見える恒星という条件であれば、はくちょう座61番星は最も大きい固有運動をもつといえる。

以上のような特徴から、一般の天体観測者にとってこの星は特に面白みがあるとはいえない。

連星系

肉眼では識別できないが、はくちょう座61番星は両方K型主系列星からなる連星系であり、それぞれはくちょう座61番星A、Bと符号を付けられている。明るい方のはくちょう座61番星Aは5.2等星(視等級)、暗い方のはくちょう座61番星Bは6.1等星である。これらの星は共通の重心を653.2年かけて一周する。

7×50の双眼鏡を使うと、デネブの両眼視野2つ分南東に61番星が観測できる。より大きな双眼鏡か望遠鏡を用いると、連星を分解して観測することができる。

惑星の可能性

はくちょう座61番星Bには惑星もしくは伴星として褐色矮星が存在するという説があるが、確定していない。

フィクション

  • スタートレックシリーズでは、はくちょう座61番星にテラライト人の母星テラーがあるという設定がファンに支持されている。
  • イギリスのSF作品"Blake's 7"では、地球近傍の恒星のうち、はくちょう座61番星は人類にとってウィルスで攻撃してくるほど敵対的な異星人の本拠地であるために探索されていないという設定である。
  • アイザック・アジモフファウンデーションシリーズでは、はくちょう座61番星にドーウィン卿が仮定した人類の起源とされる惑星の一つがある。
  • アレステア・レナルズ(アラステア・レイノルズ)の作品"Revelation Space"で、はくちょう座61番星は惑星スカイズ・エッジ(Sky's Edge)にとっての太陽とされている。
  • ハル・クレメントの短編小説には、はくちょう座61番星を公転するメスクリン(Mesklin)という惑星が登場する。
  • クリフォード・D・シマックの小説『再生の時』では、はくちょう座61番星はその惑星にたどり着けない謎の恒星系として描かれている。

関連項目

外部リンク