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2014年4月22日 (火) 13:36時点における版

地球大気の鉛直構造[1](縮尺は無視)

カーマン・ライン英語: Kármán line)は、海抜高度100 km(62.1 miles)に引かれた仮想のラインである。国際航空連盟によって定められ、このラインを超えた先が宇宙空間、この高度以下は地球の大気圏と定義される[2]。この高度に達した人工物および人間が宇宙飛行を行ったと認定される。カルマン線とも言う。

カーマン・ラインの名は、ハンガリー出身の航空工学者・セオドア・フォン・カルマン(Theodore von Kármán, 英語読みで「カーマン」)に由来する。

概要

厳密には地球の大気圏に明確な縁はなく、大気圏は高度が上がるほど希薄になり、その層の重なりは様々な考え方で分類されている。このため、宇宙空間との境界線については分類方法によって非常に異なるものが設定されており、例えば熱圏外気圏をも地球の大気圏に含めるならば、宇宙空間との境界線は海抜高度1万 kmまで跳ね上がる。

層の重なりについて詳しくは右表を参考にされたい。

カーマン・ラインの設定の経緯

1950年代宇宙開発宇宙航空学の研究)が開始されたとき、地球大気圏を脱出するための軌道速度として宇宙速度が計算されたが、このときにおおよその宇宙との境界線として海抜高度100 kmが設定され、計算に使用された。厳密にはその距離は100 kmちょうどではなかったが、様々なパラメータや状況、要素によって常に完全に一致しないことを理由にカーマン・ラインを宇宙空間との境界線とすることを提案し、国際委員会は国際航空連盟 (FAI) にこれを推薦した[3]

その後この提案は採用され、現在に至るまでカーマン・ラインは様々な目的のために使用される宇宙空間との境界線の定義として活用されている[3]

脚注

  1. ^ http://www.srh.noaa.gov/srh/jetstream/atmos/layers.htm
  2. ^ The 100 km Boundary for Astronautics” (DOC). 国際航空連盟プレスリリース (2004年6月24日). 2006年10月30日閲覧。
  3. ^ a b A word about the definition of space”. アメリカ航空宇宙局. 2008年4月29日閲覧。

関連項目