「タウナギ目」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Luckas-bot (会話 | 投稿記録)
m r2.7.1) (ロボットによる 追加: gl:Simbranquiformes
スタイル修正、出典付加など
2行目: 2行目:
|名称 =タウナギ目
|名称 =タウナギ目
|色 = pink
|色 = pink
|省略 = 条鰭綱
|画像=[[画像: Monopterus albus 2.jpg |250px]]
|画像キャプション =タウナギ(''Monopterus albus'')
|画像 = [[ファイル: Monopterus albus 2.jpg |250px]]
|画像キャプション =[[タウナギ]] ''Monopterus albus''
|界 = [[動物界]] [[:w:Animalia|Animalia]]
|亜綱 = [[新鰭亜綱]] {{sname||Neopterygii}}
|門 = [[脊索動物門]] [[:w:Chordata|Chordata]]
|上目 = [[棘鰭上目]] {{sname||Acanthopterygii}}
|亜門 = [[脊椎動物亜門]] [[:w:Vertebrata|Vertebrata]]
|目 = '''タウナギ目''' {{sname||Synbranchiformes}}
|綱 = [[条鰭綱]] [[:w:Actinopterygii|Actinopterygii]]
|亜綱 = [[新鰭亜綱]] [[:w:Neopterygii|Neopterygii]]
|上目 = [[棘鰭上目]] [[:w:Acanthopterygii|Acanthopterygii]]
|目 = '''タウナギ目''' [[:w:Synbranchiformes|Synbranchiformes]]
|下位分類名 = 下位分類
|下位分類名 = 下位分類
|下位分類 = <center>本文参照</center>
|下位分類 = {{center|本文参照}}
}}
}}


'''タウナギ目'''({{lang-en-short|Synbranchiformes}})は、[[硬骨魚綱|硬骨魚類]]の分類群の一つ。2亜目3科15属で構成され、[[タウナギ]][[スパイニーイール|トゲウナギ]]など99種を含むんど種類は[[淡水魚]]で、日本はタウナギ1種みが分布する
'''タウナギ目'''([[学名]]:{{sname||Synbranchiformes}})は、[[硬骨魚類]]の分類群の一つ。2亜目3科で構成され、[[タウナギ]][[スパイニーイール|トゲウナギ]]など15属99種が記載される<ref name=Nelson2006>『Fishes of the World Fourth Edition』 pp.316-318</ref>名前に「ウナギ」付くもの、[[ウナギ目]]に属する[[ウナギ]]類(''Anguilla'')と類縁関係は遠い


== 分布・生態 ==
田んぼなど泥沼の淡水を好んで生息地にするため、田鰻(タウナギ)の日本語名が付けられた。名前にウナギと付いているが、蒲焼にする[[ウナギ目]]の[[ウナギ]]''Anguilla''類 とはまったく別の魚類である。
タウナギ目の[[魚類]]はほとんどが[[熱帯]]から[[亜熱帯]]域にかけて分布する[[淡水魚]]で、ごく一部の種類が[[汽水域]](まれに海域)に進出する<ref name=Nelson2006/>。日本には[[タウナギ]] ''Monopterus albus'' のみが本州および沖縄に生息しているが、前者は元々の[[在来種]]ではなく[[朝鮮半島]]から移入されたものとみられている<ref name=Tansuigyo>『日本の淡水魚 改訂版』 pp.676-677</ref>。近年、本目魚類の[[密放流]]は世界的な問題とされ、[[フロリダ半島]]南部や[[ハワイ諸島]]などでは[[侵略的外来種]]として認識されるようになっている<ref name=Helfman/>。


== 概要 ==
== 形態 ==
タウナギ魚類に共通する特徴として、体型が細長く[[腹鰭]](はらびれ)をもたないこと、[[えら|鰓]](えら)の開口部は体側面の下半分にとどまること、外翼状骨(頭部を構成する骨の一つ)が拡張する一方で内翼状骨は退縮あるいは消失していることなどが挙げられる<ref name=Nelson2006/>
タウナギ目の魚類はほとんどが[[熱帯]]から[[亜熱帯]]域の[[淡水]]に分布し、数種類が[[汽水域]]に進出する。日本にはタウナギ ''Monopterus albus'' のみが生息しているが、元々の在来種ではなく国外から移入されたものとみられている。


また、上顎と[[頭蓋骨]]が2点で接続するなど、顎の構造に他の[[真骨類]]には見られない特徴を有する<ref name=Helfman>『The Diversity of Fishes Second Edition』 p.299</ref>。前上顎骨は上行突起を欠き、前に突き出すことはできない<ref name=Nelson2006/>。
目に共通する特徴として、体型が細長く[[腹鰭]](ハラビレ)をもたないこと、[[エラ]]の開口部は体側面の下半分にとどまること、また外翼状骨(頭部を構成する骨の一つ)が拡張内翼状骨は退縮あるいは消失していることなどが挙げられる。


== 利用 ==
== 利用 ==
タウナギ科魚類が[[中華人民共和国|中国]]や[[東南アジア]]諸国などで食用・薬用として利用される。泥臭いため日本ではタウナギを食べる習慣はないが、水田に生息し[[コメ]]文化につながっているもあり、東南アジアや中国南部では良く使われる食材である。中国や台湾ではいわゆる[[惣菜]]魚として用いられ、細切りにしたタウナギの切り身を[[から揚げ]]にしたり、[[佃煮]]風に甘辛く炒めりして食べる。[[ベトナム]]や[[ラオス]]では丸ごと酒蒸しにしたり、竹筒にいれて丸焼きにしたりするもあるという
タウナギ科の仲間は[[中華人民共和国|中国]]や[[東南アジア]]諸国において食用・薬用として利用される。水田に生息し[[米|コメ]]文化につながっていることもあり、当地では一般的な食材であるが、泥臭いため日本ではタウナギを食べる習慣はない。中国や[[台湾]]ではいわゆる[[惣菜]]魚として用いられ、細切りにしたタウナギの切り身を[[から揚げ]]にしたり、[[佃煮]]風に甘辛く炒めりして食べる。[[ベトナム]]や[[ラオス]]では丸ごと酒蒸し、竹筒にいれて丸焼きにすることもある。


このほか、トゲウナギ科の仲間は[[観賞魚]]として[[アクアリウム]]で飼育される。
このほか、トゲウナギ科魚類は[[観賞魚]]として[[アクアリウム]]で飼育対象となる。


== 分類 ==
== 分類 ==
タウナギ目はタウナギ亜目・トゲウナギ亜目の2亜目からなり、3科15属99種で構成される<ref name=Nelson2006/>。
[[Image:Ophisternon_bengalense_Day.jpg|thumb|right|タウナギ科の1種(''Ophisternon bengalense'')]]
タウナギ目はタウナギ亜目・トゲウナギ亜目の2亜目からなり、3科15属99種で構成される<ref name=Nelson2006>{{cite book|author= Nelson JS |title=Fishes of the world (4th edn) |publisher=John Wiley and Sons |location= New York |year=2006}}</ref>。


=== タウナギ亜目 ===
=== タウナギ亜目 ===
'''タウナギ亜目''' Synbranchoidei はタウナギ科1科のみを含み、4属17種。タウナギ科の魚類はその形態などに多くの際立った特徴があり、硬骨魚類の中でも特殊化の進んだ一群と考えられている<ref name=Nelson2006/>。
'''タウナギ亜目''' Synbranchoidei はタウナギ科のみを含み、4属17種が記載される。タウナギ科の魚類はその形態および生態に多くの際立った特徴をもち、硬骨魚類の中でも特殊化の進んだ一群と考えられている<ref name=Nelson2006/>。


==== タウナギ科 ====
==== タウナギ科 ====
[[ファイル: Monopterusalbus.jpg|thumb|right|[[タウナギ]] ''Monopterus albus'' (タウナギ科)。細長いウナギ型の体をもち、[[田|水田]]など泥底の[[淡水]]域に生息することが[[和名]](田鰻)の由来となっている]]
'''[[タウナギ科]]''' Synbranchidae は4属17種。体型は[[ウナギ]]に似ており、腹鰭のみなず胸鰭ももたい。[[背鰭]]、臀鰭および尾鰭も痕跡的で、ほとんどの場合は鱗もない。眼は小さく、[[皮膚]]に埋没し機能を失った種類もあ。[[浮き袋]]と[[肋骨]]を欠く。多くの種類は空気呼吸が可能で、泥中に潜る性をもつ。雌から雄へ、[[雌性先熟]]による[[性転換]]をする種類が多いことも本科の特徴である。''Ophisternon'' 属の魚類には不連続な分布を示すものがいる。
'''[[タウナギ科]]''' {{sname||Synbranchidae}} は4属17種らなる<ref name=Nelson2006/>。多くの種類は空気呼吸が可能で、泥中に潜る性をもつ<ref name=Nelson2006/>。雌から雄へ、[[雌性先熟]]による[[性転換]]をする種類が多いことも本科の特徴である<ref name=Nelson2006/>。''Ophisternon'' 属の仲間には地理的に不連続な分布を示すものがいる。

体型は[[ウナギ]]に似て細長く、腹鰭のみならず胸鰭ももたない。[[背鰭]]・臀鰭・尾鰭も痕跡的で、ほとんどの場合は[[鱗]]もない。眼は小さく、[[皮膚]]に埋没し機能を失った種類もある。[[鰾|浮き袋]]と[[肋骨]]を欠く。
* ''Macrotrema'' 属
* ''Macrotrema'' 属
* ''Ophisternon'' 属
* ''Ophisternon'' 属
44行目: 44行目:


=== トゲウナギ亜目 ===
=== トゲウナギ亜目 ===
[[Image: Macrognathus siamenis.jpg|thumb|right|トゲウナギ科の1種(''Macrognathus siamensis'')]]
[[ファイル: Indischer Zwergtachelaal.jpg|thumb|right|トゲウナギ科の1種(''Macrognathus pancalus'')]]
[[Image: Macrognathus_zebrinus_Day.png |thumb|right|トゲウナギ科の1種(''MastacembelusZebrinus'')]]
[[ファイル: Macrognathus siamenis.jpg|thumb|right|トゲウナギ科の1種(''Macrognathus siamensis'')]]
[[Image: Caecomasta-moori4.jpg|thumb|right|トゲウナギ科の1種(''Mastacembelus moorii'')]]
[[ファイル: Caecomasta-moori4.jpg|thumb|right|トゲウナギ科の1種(''Mastacembelus moorii'')]]
'''トゲウナギ亜目''' Mastacembeloidei は2科11属82種。背鰭と臀鰭は尾鰭と連続することが多い。
'''トゲウナギ亜目''' Mastacembeloidei は2科11属82種。背鰭と臀鰭は尾鰭と連続することが多い<ref name=Nelson2006/>。後側頭骨を欠き、上擬鎖骨は[[靱帯]]を介して脊柱と接続する<ref name=Nelson2006/>

==== トゲウナギ科 ====
'''[[トゲウナギ科]]''' Mastacembelidae は5属73種。独立した背鰭の棘条が9-42本、トゲのように背中に並ぶ。小さな鱗をもつ種類が多い。体長は最大で90cm程度。多様な生態を示すことが知られ、長期間泥中に潜るものいる。[[スパイニーイール]]とも呼ばれ、観賞魚として飼育される。
* ''Aethiomastacembelus'' 属
* ''Caecomastacembelus'' 属
* ''Macrognathus'' 属
* ''Mastacembelus'' 属
* ''Sinobdella'' 属


==== カウドゥリア科 ====
==== カウドゥリア科 ====
'''カウドゥリア科''' Chaudhuriidae は6属9種。[[インド]]北東部から[[タイ王国|タイ]]、[[大韓民国|韓国]]などに分布する。背鰭と臀鰭には棘条がない。がなく、''Chendol'' 属以外は[[側線]]も欠く。最大で8cm程度と小型である
'''[[カウドゥリア科]]''' {{sname||Chaudhuriidae}} は6属9種を含む<ref name=Nelson2006/>。[[インド]]北東部から[[タイ王国|タイ]]・朝鮮半島かけて分布する、最大でも8cm程度の小型魚のグループである。背鰭と臀鰭棘条およびをもたず、''Chendol'' 属以外は[[側線]]も欠く。
* ''Bihunichthys'' 属
* ''Bihunichthys'' 属
* ''Chaudhuria'' 属
* ''Chaudhuria'' 属
65行目: 57行目:
* ''Nagaichthys'' 属
* ''Nagaichthys'' 属
* ''Pillaia'' 属
* ''Pillaia'' 属

==== トゲウナギ科 ====
'''[[トゲウナギ科]]''' {{sname||Mastacembelidae}} は5属73種で構成される<ref name=Nelson2006/>。独立した背鰭の棘条が9-42本、トゲのように背中に並ぶことが本科魚類の特徴である。小さな鱗をもつ種類が多く、体長は最大で90cm程度。その生態は多様であり、長期間泥中に潜るものいる。[[スパイニーイール]]と総称され、観賞魚として飼育される。
* ''Aethiomastacembelus'' 属
* ''Caecomastacembelus'' 属
* ''Macrognathus'' 属
* ''Mastacembelus'' 属
* ''Sinobdella'' 属


== 脚注 ==
== 脚注 ==
71行目: 71行目:


== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
{{commons|Category:Synbranchiformes}}
{{Commons|Category:Synbranchiformes}}
{{wikispecies|Synbranchiformes}}
{{Wikispecies|Synbranchiformes}}
* Gene S. Helfman, Bruce B. Collette, Douglas E. Facey, Brian W. Bowen 『The Diversity of Fishes Second Edition』 Wiley-Blackwell 2009年 ISBN 978-1-4051-2494-2
* 上野輝彌・坂本一男 『新版 魚の分類の図鑑』 [[学校法人東海大学出版会|東海大学出版会]] 2005年 ISBN 978-4-486-01700-4
* Joseph S. Nelson 『Fishes of the World Fourth Edition』 Wiley & Sons, Inc. 2006年 ISBN 0-471-25031-7
* 上野輝彌・坂本一男 『新版 魚の分類の図鑑』 [[学校法人東海大学出版会|東海大学出版会]] 2005年 ISBN 978-4-486-01700-4
* 川那部浩哉・水野信彦・細谷和海 編・監修 『日本の淡水魚 改訂版』 [[山と渓谷|山と溪谷社]] 1989年 ISBN 4-635-09021-3


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://www.fishbase.org/Summary/OrdersSummary.cfm?order=Synbranchiformes FishBase‐タウナギ目] (英語)
* [http://www.fishbase.org/Summary/OrdersSummary.php?order=Synbranchiformes FishBase‐タウナギ目] (英語)
* [http://comiya.net/fish/order/ta-unagi_mc/index.html タウナギ目専門・タウナギ目一覧表] 釣絶!魚ゲノム
* [http://comiya.net/fish/order/ta-unagi_mc/index.html タウナギ目専門・タウナギ目一覧表] 釣絶!魚ゲノム



2012年2月12日 (日) 12:14時点における版

タウナギ目
タウナギ Monopterus albus
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
上目 : 棘鰭上目 Acanthopterygii
: タウナギ目 Synbranchiformes
下位分類
本文参照

タウナギ目学名Synbranchiformes)は、硬骨魚類の分類群の一つ。2亜目3科で構成され、タウナギトゲウナギなど15属99種が記載される[1]。名前に「ウナギ」と付くものの、ウナギ目に属するウナギ類(Anguilla)との類縁関係は遠い。

分布・生態

タウナギ目の魚類はほとんどが熱帯から亜熱帯域にかけて分布する淡水魚で、ごく一部の種類が汽水域(まれに海域)に進出する[1]。日本にはタウナギ Monopterus albus のみが本州および沖縄に生息しているが、前者は元々の在来種ではなく朝鮮半島から移入されたものとみられている[2]。近年、本目魚類の密放流は世界的な問題とされ、フロリダ半島南部やハワイ諸島などでは侵略的外来種として認識されるようになっている[3]

形態

タウナギ目魚類に共通する特徴として、体型が細長く腹鰭(はらびれ)をもたないこと、(えら)の開口部は体側面の下半分にとどまること、外翼状骨(頭部を構成する骨の一つ)が拡張する一方で内翼状骨は退縮あるいは消失していることなどが挙げられる[1]

また、上顎と頭蓋骨が2点で接続するなど、顎の構造に他の真骨類には見られない特徴を有する[3]。前上顎骨は上行突起を欠き、前に突き出すことはできない[1]

利用

タウナギ科の仲間は中国東南アジア諸国において食用・薬用として利用される。水田に生息しコメ文化につながっていることもあり、当地では一般的な食材であるが、泥臭いため日本ではタウナギを食べる習慣はない。中国や台湾ではいわゆる惣菜魚として用いられ、細切りにしたタウナギの切り身をから揚げにしたり、佃煮風に甘辛く炒めたりして食べる。ベトナムラオスでは丸ごとの酒蒸しや、竹筒にいれて丸焼きにすることもある。

このほか、トゲウナギ科魚類は観賞魚としてアクアリウムでの飼育対象となる。

分類

タウナギ目はタウナギ亜目・トゲウナギ亜目の2亜目からなり、3科15属99種で構成される[1]

タウナギ亜目

タウナギ亜目 Synbranchoidei はタウナギ科のみを含み、4属17種が記載される。タウナギ科の魚類はその形態および生態に多くの際立った特徴をもち、硬骨魚類の中でも特殊化の進んだ一群と考えられている[1]

タウナギ科

タウナギ Monopterus albus (タウナギ科)。細長いウナギ型の体をもち、水田など泥底の淡水域に生息することが和名(田鰻)の由来となっている

タウナギ科 Synbranchidae は4属17種からなる[1]。多くの種類は空気呼吸が可能で、泥中に潜る習性をもつ[1]。雌から雄へ、雌性先熟による性転換をする種類が多いことも本科の特徴である[1]Ophisternon 属の仲間には地理的に不連続な分布を示すものがいる。

体型はウナギに似て細長く、腹鰭のみならず胸鰭ももたない。背鰭・臀鰭・尾鰭も痕跡的で、ほとんどの場合はもない。眼は小さく、皮膚に埋没し機能を失った種類もある。浮き袋肋骨を欠く。

  • Macrotrema
  • Ophisternon
  • Synbranchus
  • Monopterus

トゲウナギ亜目

トゲウナギ科の1種(Macrognathus pancalus
トゲウナギ科の1種(Macrognathus siamensis
トゲウナギ科の1種(Mastacembelus moorii

トゲウナギ亜目 Mastacembeloidei は2科11属82種。背鰭と臀鰭は尾鰭と連続することが多い[1]。後側頭骨を欠き、上擬鎖骨は靱帯を介して脊柱と接続する[1]

カウドゥリア科

カウドゥリア科 Chaudhuriidae は6属9種を含む[1]インド北東部からタイ・朝鮮半島にかけて分布する、最大でも8cm程度の小型魚のグループである。背鰭と臀鰭の棘条および鱗をもたず、Chendol 属以外は側線も欠く。

  • Bihunichthys
  • Chaudhuria
  • Chendol
  • Garo
  • Nagaichthys
  • Pillaia

トゲウナギ科

トゲウナギ科 Mastacembelidae は5属73種で構成される[1]。独立した背鰭の棘条が9-42本、トゲのように背中に並ぶことが本科魚類の特徴である。小さな鱗をもつ種類が多く、体長は最大で90cm程度。その生態は多様であり、長期間泥中に潜るものいる。スパイニーイールと総称され、観賞魚として飼育される。

  • Aethiomastacembelus
  • Caecomastacembelus
  • Macrognathus
  • Mastacembelus
  • Sinobdella

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m 『Fishes of the World Fourth Edition』 pp.316-318
  2. ^ 『日本の淡水魚 改訂版』 pp.676-677
  3. ^ a b 『The Diversity of Fishes Second Edition』 p.299

参考文献

外部リンク