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亜硫酸の[[塩]]は安定である。この性質は[[炭酸]]に似ている。水溶液中では溶存酸素と反応するため、脱酸素剤として利用されている。
亜硫酸の[[塩]]は安定である。この性質は[[炭酸]]に似ている。水溶液中では溶存酸素と反応するため、脱酸素剤として利用されている。


*[[亜硫酸アンモニウム]] ((NH<SUB>4</SUB>)<SUB>2</SUB>SO<SUB>3</SUB>)
* [[亜硫酸アンモニウム]] ((NH<SUB>4</SUB>)<SUB>2</SUB>SO<SUB>3</SUB>)
*[[亜硫酸カリウム]] (K<SUB>2</SUB>SO<SUB>3</SUB>)
* [[亜硫酸カリウム]] (K<SUB>2</SUB>SO<SUB>3</SUB>)
*[[亜硫酸水素ナトリウム]] (NaHSO<SUB>3</SUB>)
* [[亜硫酸水素ナトリウム]] (NaHSO<SUB>3</SUB>)
*[[亜硫酸ナトリウム]] (Na<SUB>2</SUB>SO<SUB>3</SUB>)
* [[亜硫酸ナトリウム]] (Na<SUB>2</SUB>SO<SUB>3</SUB>)
*[[亜硫酸鉄]] (Fe</SUB>SO<SUB>3</SUB>)
* [[亜硫酸鉄]] (Fe</SUB>SO<SUB>3</SUB>)


結晶構造およびラマンスペクトル<ref>Simon, A.; Kriegsmann, H. (1956). ''Chem. Ber.'' '''89''': 2442.</ref>から、亜硫酸水素塩は水素原子が硫黄原子についた構造 (H−SO<sub>3</sub><sup>−</sup>) を持つことが明らかにされている。
結晶構造およびラマンスペクトル<ref>Simon, A.; Kriegsmann, H. (1956). ''Chem. Ber.'' '''89''': 2442.</ref>から、亜硫酸水素塩は水素原子が硫黄原子についた構造 (H−SO<sub>3</sub><sup>−</sup>) を持つことが明らかにされている。
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== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
*[[二酸化硫黄]]
* [[二酸化硫黄]]
*[[酸性雨]]
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*[[足尾銅山]]
* [[足尾銅山]]
*[[亜ジチオン酸]]
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*[[二硫酸]]
* [[二硫酸]]
*[[二亜硫酸]]
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*[[チオ硫酸]]
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*[[ジチオン酸]]
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*[[ポリチオン酸]]
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*[[硫酸]]
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*[[ペルオキソ二硫酸]]
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*[[過硫酸]]
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*[[発煙硫酸]]
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{{酸性雨}}
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[[it:Acido solforoso]]
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2009年10月6日 (火) 08:41時点における版

亜硫酸
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識別情報
CAS登録番号 7782-99-2 チェック
特性
化学式 H2SO3
モル質量 82.07 g/mol
危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC 0074
EU分類 腐食性(C)
EU Index 016-011-00-9
Rフレーズ R20, R34
Sフレーズ (S1/2), S9, S26, S36/37/39, S45
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

亜硫酸(ありゅうさん、sulfurous acid)は、化学式 H2SO3 で表わされる硫黄オキソ酸で、水と二酸化硫黄が反応してできる化合物である。分子量 82 。酸性雨に含まれる物質の1つである。

遊離酸は不安定なため単離できない。古くは水溶液としては存在するとされていたが、ラマンスペクトルにおいて (HO)2SO という構造を持つ化合物が全く検出されないことから、実際には水溶液中での平衡は以下のようなものであると考えられている[1]

この反応の平衡定数は K1 = 1.3 × 10−2 である。また、水溶液中では、亜硫酸水素イオンは2量化した構造との平衡にある[2]

亜硫酸イオンは溶存酸素と反応し、硫酸イオンとなる。

亜硫酸のは安定である。この性質は炭酸に似ている。水溶液中では溶存酸素と反応するため、脱酸素剤として利用されている。

結晶構造およびラマンスペクトル[3]から、亜硫酸水素塩は水素原子が硫黄原子についた構造 (H−SO3) を持つことが明らかにされている。

脚注

  1. ^ Jolly, W. L. (1991). Modern Inorganic Chemistry (2nd ed). McGraw-Hill: New York. ISBN 0-07-112651-1.
  2. ^ Connick, R. E.; Tam, T. M.; von Deuster, E. (1982). "Equilibrium constant for the dimerization of bisulfite ion to form disulfite(2-) ion". Inorg. Chem. 21: 103–107. DOI: 10.1021/ic00131a020
  3. ^ Simon, A.; Kriegsmann, H. (1956). Chem. Ber. 89: 2442.

関連項目