「ランニングポリス」の版間の差分

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== 概要 ==
== 概要 ==
2015年([[平成27年]])2月22日に行われた[[東京マラソン]]で、世界で初めて日本の[[警視庁]]が導入した<ref name="post7">{{Cite web|url=http://www.news-postseven.com/archives/20150217_304081.html|title=東京マラソン伴走警察官 5km16分台がノルマで箱根経験者4人|publisher=[[NEWSポストセブン]]|date=2015-2-17|accessdate=2015-11-25}}</ref>。東京マラソンに続いて2015年3月2日には[[神奈川県警察|神奈川県警]]により[[横浜マラソン]]にて[[サイクルポリス]]と同時に実施<ref name="yokohama" />、2015年11月15日には[[埼玉県警察|埼玉県警]]により[[さいたま国際マラソン]]でも実施されている<ref name="saitama">{{Cite web|url=http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/11/10/09.html|title=ランニングポリスがコース警備 県警、さいたま国際マラソンで初導入|publisher=[[埼玉新聞]]|date=2015-11-10|accessdate=2015-11-25}}</ref>。
ランニングポリスは、一般ランナーと一緒になって並走し、走りながら[[警備]]をする<ref>[http://www.asahi.com/articles/ASH327G1MH32ULOB02W.html 横浜マラソンに「ランニングポリス」 ]</ref>。学生時代に[[東京箱根間往復大学駅伝競走|箱根駅伝]]や[[出雲全日本大学選抜駅伝競走|出雲駅伝]]に出場した経験がある警察官なども採用する。2015年([[平成27年]])2月22日に行われた[[東京マラソン]]で、世界で初めて日本の[[警視庁]]が導入した。帽子には小型[[カメラ]]を取り付け、レース中の[[映像]]と[[音声]]を警視庁に送信する<ref name=Police2>{{cite web |url=http://pandasan.tokyo/archives/54.html/ |title=ニッポン情報快速便 |author= |date= 2015-02-04 |accessdate= 2015-02-23 }}</ref>。また、不測の事態に備え、[[特殊警棒]]や[[警笛]]も携帯している。ランナー目線であたかも止まっているものを見ているように警備できる利点と、[[テロ]]の抑止効果があるとされる。その一方、伴走する警察官というのは大会関係者や[[ランナー]]に安心感を与えるための心理策との見方もある。

2015年2月の東京マラソンでは2人1組の警官が一般ランナーと併走、10kmで次のチームで交代し総計64人の警官が参加した<ref name="sankei">{{Cite web|url=http://www.sankei.com/affairs/news/150222/afr1502220020-n1.html|title=「安心感が全然違う」64人のランニングポリスに好反応 警視庁厳戒…無事に幕|publisher=[[産経新聞]]|date=2015-2-22|accessdate=2015-11-25}}</ref>。続くさいたま国際マラソンでは42kmの距離を4人以上が交代で併走した<ref name="saitama" />。

== 選抜基準 ==
2015年2月22日に行われた東京マラソンにおいて警視庁が定めた選抜基準は“5kmを16分台で走れる”こととしており、警視庁広報課によるコメントでは「機動隊員を含めた警備部所属の長距離走経験者からメンバーを選抜した」ことが明かされている<ref name="post7" />。また、女性警官も4人含まれ、いずれも実業団マラソンでも通用するタイムの保持者であることも関係者が証言した<ref name="post7" />。

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従来の沿道警備に加え、コース内を「POLICE」と書かれた黒のビブスを着用し一般の部に参加して交代しながら4人から8人ほどの人数が併走することにより、犯罪抑止および緊急事態発生時の早急な対応に繋げる狙いがある<ref name="saitama" />。

== 懸念 ==
東京マラソンは人波に揉まれながら走る前提条件と多くの観客の存在から場所によっては走るどころか歩くことも困難な実態があり、不測の事態に即応することは難しいであろう、という懸念を[[メキシコシティオリンピック]]男子マラソン日本代表の[[君原健二]]は[[週刊ポスト|週刊ポスト誌]]2015年2月27日号に向けて語っている<ref name="post7" />。


== 関連項目 ==
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2015年11月25日 (水) 01:50時点における版

ランニングポリスとは、警察官が一般ランナーと一緒になって並走し、走りながら警備を行う警備形態である[1][2]

2015年1月に発生したフランスのテロ事件[編注 1]を受け、警視庁が東京マラソン大会実施本部である東京マラソン財団に打診し実現した[3]

概要

2015年(平成27年)2月22日に行われた東京マラソンで、世界で初めて日本の警視庁が導入した[3]。東京マラソンに続いて2015年3月2日には神奈川県警により横浜マラソンにてサイクルポリスと同時に実施[2]、2015年11月15日には埼玉県警によりさいたま国際マラソンでも実施されている[4]

2015年2月の東京マラソンでは2人1組の警官が一般ランナーと併走、10kmで次のチームで交代し総計64人の警官が参加した[5]。続くさいたま国際マラソンでは42kmの距離を4人以上が交代で併走した[4]

選抜基準

2015年2月22日に行われた東京マラソンにおいて警視庁が定めた選抜基準は“5kmを16分台で走れる”こととしており、警視庁広報課によるコメントでは「機動隊員を含めた警備部所属の長距離走経験者からメンバーを選抜した」ことが明かされている[3]。また、女性警官も4人含まれ、いずれも実業団マラソンでも通用するタイムの保持者であることも関係者が証言した[3]

装備と対策

走行中に着用する帽子には小型カメラを取り付け、レース中の映像音声を警視庁に送信する[6]、走る中継カメラマンの役割を担う[3]。そして得られた音声と映像は警備本部にてチェックを行い[3]、「リアルタイムでのコース状況の把握」に活かされた[5]。また、不測の事態に備え、警備本部と繋がる無線機、警棒、手錠などを所持する[4]

従来の沿道警備に加え、コース内を「POLICE」と書かれた黒のビブスを着用し一般の部に参加して交代しながら4人から8人ほどの人数が併走することにより、犯罪抑止および緊急事態発生時の早急な対応に繋げる狙いがある[4]

懸念

東京マラソンは人波に揉まれながら走る前提条件と多くの観客の存在から場所によっては走るどころか歩くことも困難な実態があり、不測の事態に即応することは難しいであろう、という懸念をメキシコシティオリンピック男子マラソン日本代表の君原健二週刊ポスト誌2015年2月27日号に向けて語っている[3]

関連項目

脚注・出典

脚注
  1. ^ 2015年1月7日発生のフランスパリにおけるシャルリー・エブド襲撃事件または2015年1月9日のユダヤ食品店人質事件
出典
  1. ^ 朝日新聞. “東京マラソンにランニングポリス”. 2015年2月28日閲覧。
  2. ^ a b 横浜マラソンに「ランニングポリス」 並走しテロ警戒”. 朝日新聞 (2015年3月2日). 2015年11月25日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g 東京マラソン伴走警察官 5km16分台がノルマで箱根経験者4人”. NEWSポストセブン (2015年2月17日). 2015年11月25日閲覧。
  4. ^ a b c d ランニングポリスがコース警備 県警、さいたま国際マラソンで初導入”. 埼玉新聞 (2015年11月10日). 2015年11月25日閲覧。
  5. ^ a b 「安心感が全然違う」64人のランニングポリスに好反応 警視庁厳戒…無事に幕”. 産経新聞 (2015年2月22日). 2015年11月25日閲覧。
  6. ^ ニッポン情報快速便” (2015年2月4日). 2015年2月23日閲覧。