瀬下耽

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(せじも たん、1904年明治37年)2月24日 - 1989年平成元年)9月5日)は、日本探偵小説家。代表作に「欺く灯」「柘榴病」など。別名義に秘名生。本名は(つなよし)。

ペンネームは、オスカー・ワイルドの耽美主義的な小説に惹かれていたことによる。

経歴[編集]

現在の新潟県柏崎市出身。慶應義塾大学法学部卒。

1927年昭和2年)、雑誌『新青年』の懸賞に応募した「綱」(ロープ)が第二席に入りデビュー。以後、同誌を中心に短編を多く発表する。この間、「四本足の男」のみは秘名生名義で発表した。

1933年(昭和8年)の「罌粟島の悲劇」を最後にいったん文筆活動から離れるが、太平洋戦争後の1947年(昭和22年)に「手紙」を発表し復帰する。1953年(昭和28年)の「覗く眼」を最後に、再び創作から離れた。

1989年(平成元年)9月5日、死去。85歳。

参考文献[編集]

  • 鮎川哲也『幻の探偵作家を求めて』晶文社 1985年