樹木子
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樹木子(じゅぼっこ)は、水木しげるの著書を始めとする日本の妖怪関連の書籍に記述のある木の妖怪。
多くの戦死者の出た戦場跡地などに生えており、外観は一般の樹木と変わらないものの、死者の血を大量に吸って妖怪と化しているために血に飢えており、通りかかった人を捕まえ、枝々を管のように操って人の血を吸うとされる。こうして人間の生命を吸った樹木子は、いつまでもみずみずしい姿を保っているのだという[1][2]。
斎藤守弘が『別冊少女フレンド』1966年11月号に掲載した記事「あなたのそばにいる日本の妖怪特集」(無記名)が「じゅぼっこ」の初出で、おそらく斎藤による創作の妖怪である[3]。この記事が『週刊少年マガジン増刊 日本妖怪大全』(1968年)をはじめとする水木の著作で使われつづけたため、斎藤の記事が再発見される以前は水木の創作物であると思われていた[4][5][6]。
脚注
[編集]- ^ 水木しげる『図説 日本妖怪大全』講談社〈講談社+α文庫〉、1994年、226頁。ISBN 978-4-06-256049-8。
- ^ 草野巧、戸部民夫『日本妖怪博物館』新紀元社、1994年、166頁。ISBN 978-4-88317-240-5。
- ^ 幕張本郷猛 著「少年少女雑誌の怪奇記事とネタ元」、伊藤慎吾、氷厘亭氷泉 編『列伝体 妖怪学前史』勉誠出版、2021年、154頁。ISBN 978-4-585-32010-4。
- ^ 京極夏彦、多田克己、村上健司『妖怪馬鹿』新潮社〈新潮OH!文庫〉、2001年、342頁。ISBN 978-4-10-290073-4。
- ^ 村上健司編著『妖怪事典』毎日新聞社、2000年、188頁。ISBN 978-4-620-31428-0。
- ^ と学会『トンデモ本の世界U』楽工社、2007年、228-229頁。ISBN 978-4-903063-14-0。