杉野英実

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杉野 英実(すぎの ひでみ、1953年5月5日 - )は、日本のパティシエ。京橋「HIDEMI SUGINO」(イデミ・スギノ)オーナーシェフ。日本を代表する菓子職人の一人である。

経歴[編集]

  • 1953年、三重県生まれ。中学生のとき誕生日のお祝いに母がプレゼントしてくれたルコントのケーキに感激し、菓子職人を志す。
  • 1973年ホテルオークラ東京の調理部製菓部門に入社。フランス語学校にも通い、渡仏を目指していた。
  • 1979年念願の渡仏を果たす。アルザスのホテル、スイスのホテル、レストランでデザートを担当。最後に滞在したパリでは「ジャン・ミエ」「モデュイ」「ペルティエ」と名店を渡り、最新のフランス菓子づくりを吸収する。修業の傍ら、フランスのエコール・ルノートル、スイスのリッチモントと製菓学校でも研鑽を積んだ。
  • 1982年帰国。名古屋「パティスリー・ポン・デザール」のシェフを務める。
  • 1986年代官山「ピエール・ドオール」のシェフとして活躍。1990年退社。
  • 1991年パティシエの世界大会であるクープ・ド・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー[1]に日本チームリーダーとして参加。日本チームを優勝に導く。[2]
  • 1992年神戸北野に「パチシエ イデミスギノ」を開店。
  • 1999年著書「素材より素材らしく」が世界料理書フェアー・日本語部門において最優秀賞を受賞。
  • 2000年ルレ・デセールの東洋人初の会員となる。[3]
  • 2001年「パチシエ イデミスギノ」を閉店。
  • 2002年東京京橋に「イデミ スギノ」を開店。
  • 2015年ルレ・デセールを後進に引き継ぐ為、退会。
  • 2015年「アジアのベストレストラン 50」でアジアベストペイストリーシェフ賞を受賞。
  • 2018年グルマン世界料理本大賞にて、著書「進化する菓子~TASTE IN PROGRESS~」がワールド部門審査員特別賞を受賞。
  • 2018年第9回辻静雄食文化賞の専門技術者賞を受賞。

洋菓子の特徴[編集]

  • ショートケーキシュークリームなどの定番菓子は一切置いていない。ほぼ全てが彼のオリジナル菓子である。
  • 生菓子はムース系が中心で、口溶け・味わいを重視するためにギリギリの量しかゼラチンを加えない。そのため持ち帰り時間に制限のある菓子が多くイートイン限定のものもある。
  • 菓子の鮮度に徹底してこだわり、生菓子は当日限り、焼き菓子もこまめに焼いて2 - 3日おきに補充しているという。

代表的な洋菓子[編集]

  • アンブロワジー。チョコレートとピスタチオのムース。グラッサージュの漆のようなツヤが特徴である。ケーキ自体が繊細なため持ち帰りは出来ず、店内の喫茶スペースでのみ食す事ができる。アンブロワジーとは「神々が食するもの」の意味。
  • エベレスト。チーズのムースの中にベリーのソースを入れ、生クリームで包んだケーキ。アンブロワジー同様喫茶スペース専用のケーキ。
  • スーボア。カシスのムースの中にキルシュ風味のババロアが入ったケーキ。

店名の由来[編集]

東京・京橋にある『HIDEMI SUGINO』だが、読みは『イデミスギノ』である。

フランス語ではHを読まないため、HIDEMIのHを抜いたIDEMIで呼称している。

出版書籍[編集]

  • 市場からの菓子 (中央公論社)
  • 素材より素材らしく (柴田書店)
  • 杉野英実のデザートブック (柴田書店)
  • シンプルでも素材らしく (柴田書店)
  • 進化する菓子~TASTE IN PROGRESS~ (柴田書店)
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  1. ^ クープ・ド・モンド・ドゥ・ラ・パティスリーは、パティシエの世界大会。国際外食産業見本市のメインイベントの一つ。
  2. ^ 日本代表チームのテーマは「翼あるもの」。このとき出品した「アンブロワジー」はアントルメ(いわゆるホールのケーキ)部門でグランプリを獲得した。なお、この大会には第1回大会優勝のフランスも出場(準優勝)しており、前回大会優勝国が次回大会に出場しないのは最近のことである。
  3. ^ 2018年現在は7人の日本人が会員となっている。

関連項目[編集]