方沸石
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方沸石(Analcime) | |
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ロシアのツングースカ地方産、ほぼ無色の24面体方沸石(size: 4,3 x 4,1 x 3 cm) | |
分類 | 沸石 |
シュツルンツ分類 | 09.GB.05 |
化学式 | NaAlSi2O6·H2O |
結晶系 | 規則的な六面体;正方晶、斜方晶、および単斜晶、擬立方晶 |
晶癖 | 一般的に結晶で、通常、小さな物も大きな物も凧形二十四面体 |
双晶 | 集片双晶[001], [110] |
へき開 | とても低い [100] |
断口 | 貝殻状に近い不平坦状 |
モース硬度 | 5 - 5.5 |
光沢 | 玻璃光沢 |
色 | 白色、無色、灰色、ピンク, 淡い緑、淡い黄色 |
条痕 | 白色 |
比重 | 2.24 - 2.29 |
光学性 | 等方性;変則的一軸 (-) |
屈折率 | n = 1.479 - 1.493 |
可融性 | 3.5 |
その他の特性 | 弱い圧電性:こすったり、加熱時に静電気を生じる |
文献 | [1] |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
方沸石(ほうふっせき、英: Analcime またはanalcite)は、白か灰色、または無色のテクトケイ酸塩鉱物である。立方晶系の水とケイ酸アルミニウムナトリウムからなり、化学式はNaAlSi2O6·H2Oで表される。まれにナトリウムが、カリウムやカルシウムに置き換わる。銀担体合成品も存在する。ナトリウムがアンモニウムイオンに置換し、脱水するとアンモニウム白榴石となる。
通常、沸石に分類されるが、構造的化学的には準長石に近い。玄武岩や、その他のアルカリ性火成岩中の一次鉱物として形成される。また、ぶどう石、方解石と共に、沸石内の空洞内などにも形成される。
語源
[編集]擦ると弱い電気が発生する事から、ギリシャ語で「弱い」を意味する「ἀναλκής」(ラテン文字翻字:analkis) から名付けられた。1797年にルネ=ジュスト・アユイによって、イタリア・シチリア島東側のサイクロプス海岸で見つけたと記載されている[2][3]。
出典
[編集]- ^ Handbook of Mineralogy, Mineral Data Publishing
- ^ R.J. Haüy (1797): Analcime. In: Journal des Mines, Bd. 5, Seite 278 (PDF 108,2 kB)
- ^ R.J. Haüy (1801): Traité de minéralogie. Chez Louis, Paris, Bd. 3, Seiten 180–185
参考文献
[編集]- Hurlbut, Cornelius S.; Klein, Cornelis, 1985, Manual of Mineralogy, 20th ed., ISBN 0-471-80580-7