岩塩ドーム

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北ドイツの岩塩ドーム(青色)の断面図
ザグロス山脈の岩塩ドームの航空写真(左側に白色の丘の地域が見える
表土が移動したことによりその間から岩塩ドームが現れその端が見える。
表土が移動し隆起し岩塩ドームが現れその断面が見える。

岩塩ドーム(がんえんドーム、: salt dome)は、岩塩ドーム状に大きな塊で形成されたものである。これは、塩や岩塩などのミネラルの蒸発物の厚い層が取り囲んでいる岩の地層を垂直方向に貫入することにより生じる、それによりダイアピルを形成する。

これらのドームを形成する塩は閉鎖された海域に溜まったものである。海域に流れる水の流れが限定されていると、蒸発により塩の蓄積が生じ、岩状となる。稀ではあるが、一回の蒸発で大量の塩を作り出すこともある。これは、地中海メッシニアン塩分危機の例に見られるように、一時的な氾濫の時期とくぼ地にたまった水の蒸発が生じることにより発生する。近代では、蒸発による蓄積は、稀に制限されるが完全に乾燥していない、くぼ地に溜まることにより生じたものである。これらは、トルクメニスタンのGarabogazkölの盆地の様に、地質学的な記録により何度かの蓄積に相当するものがあったとされる。

時間の経過により塩は沈殿物に覆われて埋められていく。通常、塩は周囲の材質の密度より小さいため、塩は表面に出て行こうとする傾向がある。その結果、大きく膨らんだドームや、ダイアピル、シート(板)、柱や他の構造を作る。もし、塩のダイアピルが地表を破るなら、それは塩氷河として現れる。これらの大きなドームの断面積は、幅が1 - 10kmで、深さが6.5kmにもなる。

岩塩ドームにより形成されたの一例は、ルイジアナ州アヴェリー島である。これは、現在海面レベルにあり、海でなく湿地帯に囲まれていると言う点があるものの、分類上は島となっている。

岩塩ドームの他の例としては、アメリカ合衆国ユタ州モアブ近くのオリオン・クリーク/フィッシャータワーがある。これらの2つの地域は、白亜紀の岩塩が存在し、非常に大きな数百mの岩(主に砂岩)を押し上げて峰の形で現れている。岩塩の本体が塩の塊が上昇したことにより、表土に塩の塊を露出させるために裂け目ができ侵食された褶曲を(中央の線に沿って上にアーチ状となるように)形成した。

ハイウェイの雪を溶かすための岩塩を蓄積しているドーム状のサイロを示す際にも、「岩塩ドーム (salt dome)」の語が使用される。この語の使用方法は厳密には正しくないが、このタイプのドームは「モノリシックドーム (monolithic dome)」と呼ばれ、色々なものを蓄えるために利用される。

商業的利用[編集]

自然の岩塩ドームをつくる岩塩は通常、浸透性がない。地下の岩塩は周りの岩石より軽く柔らかいため、形を変えながら地表へ動こうとし、地層を突き抜けたり、上へ曲げたりする。岩塩とこれらの曲げられた岩石の間に隙間が出来ると、石油天然ガスが溜まる場所となる。この結果、米国のメキシコ湾沿い、あるいは海底に油田が見つけられている。

他に、石油やガス、危険な廃棄物を岩塩を採掘した後の大きな空洞に貯蔵することがある。また、わざわざ岩塩ドームに穴を掘って作ることもある。採掘したは食塩、化学工業用、道路の氷結防止などに利用される。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]