宇宙船 (ライフゲーム)
宇宙船(うちゅうせん、spaceship)とは、ライフゲームに出てくるパターンの1つである。グライダーの次に発見された移動物体である。
水平方向に、1ピクセル/2単位時間の速度で進む。これは移動物体の限界の速さである。
広義には、ライフゲームおよびセル・オートマトンにおいて一般に、形を変えずに移動する物体を 宇宙船 と呼ぶ。
構造
宇宙船は3種類が知られている。動態が短い方から順に「軽量級宇宙船 (lightweight spaceship) 」、「中量級宇宙船 (middleweight~) 」、「重量級宇宙船 (heavyweight~) 」と称する。
■(赤色)で示したのが腹スパーク、■(青色)で示したのが尾スパークである。
この宇宙船は直後に消える尾スパーク (tail spark) と、腹スパーク (belly spark) を出す。このスパークは宇宙船に対して何も影響を及ぼさずに消えるので、コンピュータに入力するときは入力しなくてもよい。
軽量級・重量級の宇宙船も長さを除けば構造はほとんど変わらない。
上が軽量級・下が重量級の宇宙船である。中量級同様、本体とスパークからなる。軽量級は短いため腹スパークが発生しない。
重量級よりさらに長い超重量級宇宙船を考えることもできるが、腹スパークが長くなり、これが宇宙船本体と干渉して壊れてしまうため単独で移動することは出来ない。ジョン・ホートン・コンウェイはこの問題を解決するために、超重量級宇宙船の両側に別の宇宙船を配置しスパークを除去する方法を編み出した。このようにして作られた宇宙船の集合を宇宙艦隊と呼ぶ。下に1例を示す。
生成
中量級宇宙船は、グライダー (glider) 3機の衝突によって生成できる。以下の図は一般的な生成の方法である。
ここで"■"はグライダー、"×"は14単位時間後に中量級宇宙船が現れる場所である。
グライダー銃3つを使用し、定期的に宇宙船を製造することが可能である。この配置を、「宇宙船工場」と呼ぶ。
自然生成
ランダムな初期配置から宇宙船が自然に生まれることがある。軽量級では出現頻度はブロックの1000分の1以下で、イーター、マンゴーなどと同程度である。中量級は1万分の1以下の出現頻度で、時計、長いへび、ヘキサデシマル、ペンタデカスロンなどと同程度である。重量級の出現はさらにまれである。
衝突
物体との衝突
宇宙船同士の衝突
- 軽量級宇宙船
この場合は、2つのグライダーが生じる。
- 中量級宇宙船
この場合は、パルサーが生じる。
- 重量級宇宙船
この場合は、9世代後に消滅する。
宇宙艦隊の場合も、最終的には消滅する。
イーターとの衝突
(上図は中量級であるが、軽量級も同様)この場合は、イーターのみ生き残る(イーターに食われるともいう)。 重量級宇宙船では、上図と同様に配置したときは、イーターは全てを食べきることが出来ず、イーターと、副産物としてパンが残る。 また、宇宙艦隊の場合は、最終的には信号灯のような形が残る場合と、ブロック2個とパン1個が残る場合がある。