天の王

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教会スラヴ語で書かれた「天の王」
日本正教会文語体で書かれた「天の王」

天の王(てんのおう、ギリシア語: Βασιλεύ ουράνιε, 教会スラヴ語: Царю́ Небе́сный)とは、正教会において最も頻繁に用いられる祈りの一つである。他教派も含め、祈祷文においてイイスス・ハリストス(イエス・キリストの中世ギリシャ語読み)を指して天の王と呼ぶ事例が多いが、本記事では聖神[1]の助けを願う正教会での祈りについて詳述する。

概要[編集]

「天の王」は聖神の助けを願う祈りであり、正教会における聖神についての理解も端的に示されている。聖俗の場面の別無く、信徒によって何かが始められる時に使われる。

あらゆる奉神礼公祈祷において冒頭に唱えられるか歌われるかするのみならず、各種教会行事の始まりにも唱えられるか歌われるかする(ただし復活大祭後の復活祭期のみは「パスハの讃詞」に代えられる)。また、私祈祷の冒頭にも用いられる祈祷文であり、日々、仕事等、何かを始める前に唱える事が奨められている。

五旬祭においては、讃頌(ステヒラ)の一つとしても歌われる。

祈祷文[編集]

  • 日本語日本正教会訳の祈祷文): 天の王、なぐさむる者や、真実の神゚しんらざる所なき者、たざる所なき者や、萬善ばんぜん宝蔵ほうぞうなる者、生命せいめいを賜うの主や、来たりて我等の中に居り、我等をもろもろけがれよりいさぎよくせよ、至善者しぜんしゃや、我等のたましいを救い給え。
  • ギリシア語: Βασιλεύ ουράνιε, Παράκλητε, το Πνεύμα της αληθείας ο πανταχού παρών και τα πάντα πληρών ο θησαυρός των αγαθών και ζωής χορηγός, ελθέ και σκήνωσον εν ημίν και καθάρισον ημάς από πάσης κηλίδος και σώσον αγαθέ, τας ψυχάς ημών.
  • 教会スラヴ語: Царю́ Небе́сный, Уте́шителю Ду́ше и́стины, и́же везде́ сый и вся исполня́яй, Сокро́вище благи́х и жи́зни Пода́телю! Прииди́ и всели́ся в ны и очи́сти ны от вся́кия скве́рны, и спаси́, Бла́же, ду́ши на́ша.

脚注[編集]

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  1. ^ 日本正教会では、いわゆる「聖霊」を「聖神(せいしん)」と訳している。さらに「神(しん)」(The God)が「かみ」(god)でないことを明示するため、あえて「神゜」と表記することが多い。「゜」は、厳密には半濁点ではない。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]