地震断層
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地震断層(じしんだんそう、英語: earthquake fault)とは、断層のうち、地震によって地表にずれが出現したものをいう[1]。「地表地震断層」とも呼ばれる[2]。大地震が発生すると、地下の破断面(断層)が地表に出現することがあり、これが地震断層である[3]。これに対して、地下深部の震源域に想定した断層(地震を発生させた地下深部の断層)を「震源断層」と呼んで区別するが[2]、地震断層は震源断層の延長部分が地表に出現したものを指す。地下の断層運動(地震の原因)が地表まで直接到達した結果といえる。1891年に発生した濃尾地震の地震断層である根尾谷断層は、総延長距離約80km、活動一回あたりの最大左横ずれ変位量8m、最大上下変位量6mにも及ぶ大規模な地震断層である。地震断層は、陸域の浅い場所で発生した大地震によって生じることが多い。ただし、大地震が起きたとしても、必ずしも地表に断層が出現するとは限らず、地震断層が形成されない場合もある。また、地震動によって地表に2次的な断層が生じることもある[4]。
日本の主な地震断層
- 根尾谷断層(濃尾地震)[5][6]
- 千屋断層(陸羽地震)[7]
- 郷村断層(北丹後地震)[8][9]
- 丹那断層(北伊豆地震)[10]
- 鹿野断層(鳥取地震)
- 深溝断層(三河地震)[11][12][13]
- 石廊崎断層(伊豆半島沖地震)[14]
- 野島断層(兵庫県南部地震)[15]
脚注
- ^ “活断層について”. www.pref.aichi.jp. 2021年6月28日閲覧。
- ^ a b 地震と断層 - 地震調査研究推進本部
- ^ “地震と断層”. www5d.biglobe.ne.jp. 2021年6月28日閲覧。
- ^ 地震と断層、そして活断層とは何か (P.14) - 山崎晴雄 (2013)
- ^ “岐阜の地学 / 断層 / 根尾谷断層”. chigaku.ed.gifu-u.ac.jp. 2021年6月29日閲覧。
- ^ “根尾谷断層 文化遺産オンライン”. bunka.nii.ac.jp. 2021年6月29日閲覧。
- ^ “千屋断層”. 三郷町. 2021年6月29日閲覧。
- ^ “郷村断層周辺”. 山陰海岸ジオパークを知る (1969年12月31日). 2021年6月29日閲覧。
- ^ “郷村断層(国指定天然記念物)|京丹後市”. www.city.kyotango.lg.jp. 2021年6月29日閲覧。
- ^ Geopark, Izu Peninsula (2017年12月19日). “南から来た火山の贈りもの 伊豆半島ジオパーク”. 伊豆半島ジオパーク. 2021年6月29日閲覧。
- ^ “幸田町観光協会 -深溝断層-”. www.kota-kanko.jp. 2021年6月29日閲覧。
- ^ “深溝断層図を見ることができます - 愛知県蒲郡市公式ホームページ”. www.city.gamagori.lg.jp. 2021年6月29日閲覧。
- ^ “三河地震深溝断層”. 愛知県西三河エリアの公式観光サイト 西三河ぐるっとナビ. 2021年6月29日閲覧。
- ^ “石廊崎断層 | 地震本部”. www.jishin.go.jp. 2021年6月29日閲覧。
- ^ “野島断層 文化遺産オンライン”. bunka.nii.ac.jp. 2021年6月29日閲覧。