交差反転式ローター

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交差反転式ローターを備えた HH-43 ハスキー

交差反転式ローター(こうさはんてんしきローター、英:intermeshing rotors)は、2つの回転翼が互いに交差して反対方向に回転することにより、反動トルクを相殺するヘリコプターの一形式である。“シンクロプター”とも呼ばれる。また、開発者であるアントン・フレットナーに因んで“フレットナーシステム”とも称される。

概要[編集]

第二次世界大戦時、ドイツの艦載用対潜哨戒任務を目的としてフレットナー Fl 282が開発された。冷戦期には米国カマン社で同様のヘリコプターが空軍向けに開発生産された。カマンのヘリコプターは従来のテールローター式に比べ、高い自律安定性を備えている。また、同じ出力のエンジンでも無駄なく浮上に用いる事が出来るため強力であるだけでなく、回転翼の回転軸の下に重心がある為、慣性モーメントが少なく機動性にも優れている。最新型のカマン K-MAXは空中懸架に特化した設計で建設、林業等に活用されている。

特徴[編集]

二重反転式等他の2ローター形式と同様にメインローターのトルクを打ち消し合うのでテールローター不要となり出力を全てメインローターに回せるため出力の無駄が少ない。二重反転式よりローター回転軸やトランスミッション構造が簡素で整備性が良く、回転面が完全には重ならないため円板荷重が下げ易く、直列式のように特定の飛行速度で一方のローターが他方を後流に巻き込んでバランスを損なう恐れが無く(これを避けるため直列式では後方ローターを前方ローターよりかなり高い位置に配置する)、並列式のように大きな支柱を出して正面面積を広げることも無くなる。

欠点としてはローターを外側に傾斜させなければいけないので横向きの揚力も発生し、これを打ち消し合う分のパワーロスがあるのと、ローター回転面が交差しているため二重反転式以上に両ローターの干渉による損失が大きい点が上げられる。両ローター回転の完全な同調を保証しなければ飛行できないのは他の2ローター形式でも同じことだが、交差反転式の場合同調不良はメインローター同士の衝突が起こることを意味するため危険が大きい。

応用[編集]

ジャイロスコープ等の安定装置やサイクリックピッチコントロールを使用しなくても自律安定性が優れている為、低コストの垂直離着陸機が実現可能となり、今後、様々な分野への応用が期待される。 例として手回し発電ヘリXコプター空中戦機AIRBOTSが挙げられる。