不可思議

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
不思議から転送)
移動先: 案内検索

不可思議(ふかしぎ)とは

  • 思いはかることもできず、言語でも表現できないこと[1]
    • 仏教智慧神通力というのは、それを思い測ったり言葉で言い表したりすることはできない、ということ。(元の用法)
  • あやしいこと、異様なこと[1]
    • (転じて)数の単位のひとつ。

「不可思議」というのは漢語であるが、和語で言えば「思うことや、議することが、できない」という意味である。 略して「不思議(ふしぎ)」という。

理解や言葉を超えたこと[編集]

不可思議とは、思いはかることも、言葉で議することもできないことを広く指している。 この意味では現代語では「不思議」と略して呼ぶことも多い。英語では「wonder」などに当たる。[要出典]

世界の七不思議」などの表現・概念で用いられている。

この意味の「不可思議」は「」「神秘」「ミステリー」などの語で置き換えられることがある。

テレビ番組では「日立 世界・ふしぎ発見!」などがこうした内容を扱っている。言葉だけでは伝えにくいが、テレビのカメラ・映像などを用いてそれを視聴者に伝えようとしている。[要出典]

あやしいこと、異様なこと

「不可思議」は、古語・和語では「あやし」にあたる。[要出典] 「あやし」というのは、自分には理解しにくくて異様に感じられることを言い[2]、現代的に言えば「不思議」「神秘的」「異常」「不審」などの言葉を当てることができるのである[2]。 「あやし」に漢字をあてる時は「奇し」「怪し」「異し」などとした[2]

「不可思議」は「怪異」とも言った。この意味の「不可思議」は、現代の日本では「怪奇現象」などといった用語で呼ばれることが多い。現代の超心理学などではこれを「paranormal phenomena 超常現象」などと呼ぶ。自然科学の用語・概念などで説明・表現できないもの、などと定義されている用語・概念である。[要出典]

単位[編集]

不可思議(ふかしぎ)は漢字文化圏における単位のひとつでもある。単位の場合は「不思議」とは略さず「不可思議」と長い形で用いる。

不可思議が具体的にいくつを示すかという問いは、時代や地域により異なっており、また、現在でも人により解釈が分かれる。一般的には1064を指すと考えられている[要出典]が、1080とする人もいる[要出典]

語源は名のとおり、思ったり、議論したりすることが不可なほど大きい数字、という関係から名づけられた。

不可思議は、元の朱世傑による『算学啓蒙』において以上の他の単位とともに初めて登場した。不可思議は仏教用語からとられたものである。当時はすでに中数が使用されており、不可思議は那由他(10112)の万万倍で10120となる。

日本では、『塵劫記』の寛永4年(1627年)の初版に初めて登場する。この版では、までを下数、極以上を万万進としたため、不可思議は那由他(1039)の万万倍で1047となる。寛永8年版では載までを中数万進に改めたため、不可思議は那由他(1072)の万万倍で1080となった。寛永11年版で万進に統一され、不可思議は那由他(1060)の万倍の1064となった。ただし、今日でも寛永8年版を根拠に不可思議を1080とする人もいる。もっとも、以上の数については指数表記が用いられるのが普通であって実用ではまず用いられないので、極以降の値がどうなっていてもそれほど問題にはならない。

不可思議の位および前後の位の命数は以下のようになる。

算学啓蒙
10112 一那由他
10119 千万那由他
10120 一不可思議
10121 十不可思議
10122 百不可思議
10123 千不可思議
10124 一万不可思議
10125 十万不可思議
10126 百万不可思議
10127 千万不可思議
10128 一無量数
塵劫記 初版
1039 一那由他
1046 千万那由他
1047 一不可思議
1048 十不可思議
1049 百不可思議
1050 千不可思議
1051 一万不可思議
1052 十万不可思議
1053 百万不可思議
1054 千万不可思議
塵劫記 寛永8年版
1072 一那由他
1079 千万那由他
1080 一不可思議
1081 十不可思議
1082 百不可思議
1083 千不可思議
1084 一万不可思議
1085 十万不可思議
1086 百万不可思議
1087 千万不可思議
1088 一無量大数
塵劫記 寛永11年版
(現行)
1060 一那由他
1063 千那由他
1064 一不可思議
1065 十不可思議
1066 百不可思議
1067 千不可思議
1068 無量大数

使用例[編集]

単位の関連[編集]

脚注[編集]

出典
  1. ^ a b 広辞苑 第五版、第六版【不可思議】
  2. ^ a b c 旺文社『全訳古語辞典』第三版【あやし】