不可思議
不可思議(ふかしぎ)とは
「不可思議」というのは漢語であるが、和語で言えば「思うことや、議することが、できない」という意味である。 略して「不思議(ふしぎ)」という。
理解や言葉を超えたこと[編集]
不可思議とは、思いはかることも、言葉で議することもできないことを広く指している。この意味では現代語では「不思議」と略して呼ぶことも多い。英語では「wonder」などに当たる。[要出典]
「世界の七不思議」などの表現・概念で用いられている。
この意味の「不可思議」は「謎」「神秘」「ミステリー」などの語で置き換えられることがある。[要出典]
テレビ番組では「日立 世界・ふしぎ発見!」などがこうした内容を扱っている。言葉だけでは伝えにくいが、テレビのカメラ・映像などを用いてそれを視聴者に伝えようとしている。[要出典]
- あやしいこと、異様なこと
「不可思議」は、古語・和語では「あやし」にあたる。[要出典] 「あやし」というのは、自分には理解しにくくて異様に感じられることを言い[2]、現代的に言えば「不思議」「神秘的」「異常」「不審」などの言葉を当てることができるのである[2]。 「あやし」に漢字をあてる時は「奇し」「怪し」「異し」などとした[2]。
「不可思議」は「怪異」とも言った。この意味の「不可思議」は、現代の日本では「怪奇現象」などといった用語で呼ばれることが多い。現代の超心理学などではこれを「paranormal phenomena 超常現象」などと呼ぶ。自然科学の用語・概念などで説明・表現できないもの、などと定義されている用語・概念である。[要出典]
単位[編集]
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不可思議(ふかしぎ)は漢字文化圏における数の単位のひとつでもある。単位の場合は「不思議」とは略さず「不可思議」と長い形で用いる。
不可思議が具体的にいくつを示すかという問いは、時代や地域により異なっており、また、現在でも人により解釈が分かれる。一般的には 1064 を指すと考えられているが、1080 とする人もいる。
語源は名のとおり、思ったり、議論したりすることが不可なほど大きい数字、という関係から名づけられた。
不可思議は、元の朱世傑による『算学啓蒙』において極以上の他の単位とともに初めて登場した。不可思議は仏教用語からとられたものである。当時はすでに中数が使用されており、不可思議は那由他 (10112) の万万倍で 10120 となる。
日本では、『塵劫記』の寛永4年(1627年)の初版に初めて登場する。この版では、載までを下数、極以上を万万進としたため、不可思議は那由他 (1039) の万万倍で 1047 となる。寛永8年版では載までを中数の万進に改めたため、不可思議は那由他 (1072) の万万倍で 1080 となった。寛永11年版で万進に統一され、不可思議は那由他 (1060) の万倍の 1064 となった。ただし、今日でも寛永8年版を根拠に不可思議を1080とする人もいる。もっとも、京以上の数については指数表記が用いられるのが普通であって実用ではまず用いられないので、極以降の値がどうなっていてもそれほど問題にはならない。
不可思議の位および前後の位の命数は以下のようになる。
書物 | 算学啓蒙 | 塵劫記 初版 | 塵劫記 寛永8年版 | 塵劫記 寛永11年版(現行) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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定義 |
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使用例[編集]
- 太陽質量程度のブラックホールが蒸発するまでの時間はおよそ1000不可思議年[要出典]。
- フリーマン・ダイソンは、全ての物質が液体として振る舞い、最も安定した形である球体になるまでの時間を10不可思議年と予想した[要出典](陽子崩壊が起こらない場合)。
単位の関連[編集]
脚注[編集]
- 出典
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