ロスタイム

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ロスタイム和製英語:loss time)とは、ラグビーなどの球技における用語。球技の試合において、競技者の交代・負傷者のアピールや怪我の程度の判断・負傷者の搬出などにより空費された時間、いわゆる「空費時間」を指す通称である。こうした空費時間は相手チームにとっては不公平になるため、公平を期するための猶予時間を相手に与えようというのが趣旨である。つまり、「実際に流れる時間(実時間)」-「ロスタイム(空費時間)」=「実際に試合を行った時間(実試合時間)」となる。

かつては「インジュアリータイム」(英語: Injury Time)と呼ばれていた。

サッカーでは、「アディショナルタイム英語: Additional Time)」と称される(詳細はアディショナルタイムを参照)。

呼称[編集]

主審はタイムキーパーとして空費された時間を計測し、試合の前後半それぞれの後に空費時間を追加する。こうした時間を、日本では一般的に「ロスタイム」と呼ぶが、これは"loss of time"からとった和製英語である。ちなみに英語では"time added on"、"added time"、"additional time"(追加時間)、"stoppage time"(止めた分の時間)、"injury time"(負傷分の時間)などである。

計測と表示[編集]

空費された時間は「主審の判断と裁量」に基づき計測されるため、試合終了の笛がいつ吹かれるかは、主審の手元の時計にかかっている。また計測された時間が経過した瞬間に試合が必ず終わるわけではなく、後数秒残っていても、状況次第では終了の笛が吹かれることもある。当然ロスタイム中にさらなる空費時間が発生すると、その分だけさらに時間が延びることもある。そのためサッカーのロスタイムは絶対的なものではない。

慣例として、一方のチームが相手ゴール前でチャンスを迎えている場合などには、厳密なロスタイムが終了していても、しばらくはプレーを続行させることが多い。そうした場合、ピッチ外にボールが出たり、(リードしている)相手チームにボールが渡った時点(プレーが切れた時点)で、その直後にロスタイムを打ち切ることが多い。また特殊な例として、チーム間に極端な力の差があり、スコアが大きく開いている場合などでは、ロスタイムをほぼ取らずにゲームを終了させることもある。

2人の副審たちも時計を持っており、主審に意見を求められた場合は、どれだけの時間が空費されたか、セカンドオピニオンを伺うことがある。

ロスタイムでの得点は劇的な要素であり、これによる数多くのエピソードが生み出されているが、負けた側にとっては主審のロスタイム計測への疑念が募ることになる。このため、大きな試合では「第4の審判」がロスタイムを表示することがある。

主審にはロスタイムを計測する時計と試合中止めない時計の2個の時計を持つことが推奨されているが、止めない時計がハーフタイムに近づくと、主審は、第4の審判にロスタイムの分数を伝え、第4の審判はタッチライン際で選手や観客に残り時間を掲示する。また、試合によっては電光掲示がなされたり、アナウンスが流されることもある。

ラグビー[編集]

ロスタイムが経過した時点でノーサイド(試合終了)となるのではなく、得点やペナルティ(スクラム/フリーキック)、ボールがラインの外に出るなどによって試合が止まると同時に、笛が吹かれてノーサイドとなるため、実質的なロスタイムは目安より長くなる事が多い。

今日ではトップレベルの試合においてタイムキーパー制が敷かれており、レフリーとは別にタイムキーパー(時間管理を行う専門担当者)を置き、レフリーと連動して試合時間はより正確に計測されているため、名目上のロスタイムはなくなった。40分が経過するとラストプレーが合図される。

関連項目[編集]