ランダー・パーキン・セルフリッジ予想

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ランダー・パーキン・セルフリッジ予想(ランダー・パーキン・セルフリッジよそう)とは、同じ次数の和からなる方程式の整数解についての予想であり、k乗数の和がk乗数の和と等しい場合、項の数は少なくともk個であるという予想である。フェルマーの最終定理の一般化のひとつである。

背景[編集]

a2 + b2 = c2 の整数解を求めるディオファントス方程式は、ピタゴラスの定理以来何世紀も研究されてきた。この方程式を拡張し、フェルマーはフェルマーの最終定理として「2より大きい整数 k に対し、 ak + bk = ck は整数解(a, b, c)を持たない」と書き記した。オイラーは項の数と次数を拡張し、整数nとkが1より大きい場合、n個のk乗数の和がk乗数であれば、nは少なくともk以上であると予想した。

式で表すと 1より大きい nと、自然数 に対して が成立する場合、nk である。

1966年には、k = 5でのオイラー予想の反例がLeon J. Lander と Thomas R. Parkin によって示された[1]

275 + 845 + 1105 + 1335 = 1445.

その後、以下に示す k = 4 を含む多くの反例が見つかった。さらに次式は、より狭いオイラーの四次の予想「a4 + b4 + c4 = d4 は整数解を持たない」を反証した。

4145604 + 2175194 + 958004 = 4224814.

予想の内容[編集]

1967年にL. J. Lander、T. R. Parkin、John Selfridgeの3人が提唱した予想[2]は、

が自然数 aibj ( 1 ≤ in 、1 ≤ jm)に対して成立する時、 m+nkとなる。」である。この同じ次数の等式は、 (k, m, n)と略記される。

m = n = k/2 である比較的小さな例には、

 (1934年にK. Subba Rao が発見)がある(一般化タクシー数も参照)。

この予想は m = 1 と言う特殊な場合において、

が成立するならば、n ≥ k−1であることを示す。

m = 1 と言う特殊な場合においても、 1つ制約を緩めた nk に対してはいくつも解が知られている。例えば、[3]

k = 3
33 + 43 + 53 = 63
k = 4
958004 + 2175194 + 4145604 = 4224814 (Roger Frye, 1988)
304 + 1204 + 2724 + 3154 = 3534 (R. Norrie, 1911。最小の解)


k = 5
275 + 845 + 1105 + 1335 = 1445 (Lander, Parkin, 1966)
75 + 435 + 575 + 805 + 1005 = 1075  (Sastry, 1934, 3番目に小さい解である)
k = 6
未発見(2002年に、730000までには解がないことが示された[4]。)
k = 7
1277 + 2587 + 2667 + 4137 + 4307 + 4397 + 5257 = 5687 (M. Dodrill, 1999)
k = 8
908 + 2238 + 4788 + 5248 + 7488 + 10888 + 11908 + 13248 = 14098  (Scott Chase, 2000)
k ≥ 9
未発見

予想の現状[編集]

この予想が真であるか、また真である場合、 k < 4 に対して ak + bk = ck + dk が成立しうるかは未解決である。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ L. J. Lander; T. R. Parkin (1966). “Counterexample to Euler's conjecture on sums of like powers”. Bull. Amer. Math. Soc. 72: 1079. doi:10.1090/S0002-9904-1966-11654-3. 
  2. ^ L. J. Lander; T. R. Parkin; J. L. Selfridge (1967). “A Survey of Equal Sums of Like Powers”. Mathematics of Computation 21 (99): 446–459. doi:10.1090/S0025-5718-1967-0222008-0. JSTOR 2003249. 
  3. ^ Quoted in Meyrignac, Jean-Charles (2001年2月14日). “Computing Minimal Equal Sums Of Like Powers: Best Known Solutions”. 2017年7月17日閲覧。
  4. ^ Giovanni Resta and Jean-Charles Meyrignac (2002). The Smallest Solutions to the Diophantine Equation , Mathematics of Computation, v. 72, p. 1054 (See further work section).
  • Guy, Richard K. (2004). Unsolved Problems in Number Theory. Problem Books in Mathematics (3rd ed.). New York, NY: Springer-Verlag. p. D1. ISBN 0-387-20860-7. Zbl 1058.11001 

外部リンク[編集]