ヤドカリ下目
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異尾下目 | ||||||||||||||||||
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ユビワサンゴヤドカリ Calcinus elegans
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分類 | ||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||
Anomura Macleay, 1838[1] | ||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||
Schinz, 1823 | ||||||||||||||||||
上科 | ||||||||||||||||||
本文参照
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ヤドカリ下目(Anomura)は、甲殻類・十脚目(エビ目)の分類群の一つ。異尾下目ともいう。
いわゆるヤドカリの他にも、ヤシガニ、タラバガニ、コシオリエビ、カニダマシ、スナホリガニなどが分類される。以前はアナジャコも分類されていた。カニ下目(短尾下目)とは類縁関係が近く、Meiura[2]という単一の系統群をつくる。
概要
[編集]生息
下目全体で2470種が含まれる。ほとんどの種が海生であり、淡水生のものはタンスイコシオリエビ科(60数種)と、ヤドカリ科の1種が知られる。またオカヤドカリ科(17種)の成体は陸生である。
形態
腹部(尾)の発達が悪く、頭胸部の裏側に折りたたまれるか、貝殻の中に納められる。第1歩脚は通常大きく、ハサミとなるのに対し、第5歩脚(種によっては第4脚も)は、ごく短くなり背中側に折りたたまれている。このためエビ・カニと同じ「十脚目」であるが、歩脚が8本(または6本)しかないように見える。
同じ下目であっても姿は科によってたいへん異なり、多種多彩な外見をしている。
- ヤドカリは巻き貝の殻に腹部を収め、頭胸部だけを外に出す。腹部は巻き貝の形に合わせて、左右不対称である(異尾類の名の由来)。
- タラバガニ、カニダマシなどは鋏脚が大きく発達し、未発達の腹部が頭胸部の裏側に折りたたまれるのでカニに似る。
- コシオリエビなどは鋏脚が細長く、腹部がやや発達しているため(腰を折った状態の)エビに似る。
利用
大型のものは食用となり、タラバガニなどは水産資源として重要である。ヤドカリ類などは観賞用に飼育される。
分類
[編集]7上科に20科が属する[3]。
- スナホリガニ上科 Hippoidea
- タンスイコシオリエビ上科 Aegloidea
- 本上科は以前はコシオリエビ上科に含まれていた。
- クモエビ上科(ワラエビ上科) Chirostyloidea
- 本上科は以前はコシオリエビ上科に含まれていた。
- クモエビ科(ワラエビ科)Chirostylidae - ムギワラエビなど
- キワ科 Kiwaidae - キワ・ヒルスタなど
- ツノコシオリエビ科 Eumunididae - ミナミツノコシオリエビなど
- ロミス上科 Lomisoidea
- コシオリエビ上科 Galatheoidea
- シンカイコシオリエビ科 Munidopsidae - シンカイコシオリエビなど
- コシオリエビ科 Galatheidae - コマチコシオリエビなど
- チュウコシオリエビ科 Munididae - チュウコシオリエビ、オオコシオリエビなど
- カニダマシ科 Porcellanidae - イソカニダマシなど
- ヤドカリ上科 Paguroidea
- ヤドカリ科 Diogenidae - オニヤドカリ、イソヨコバサミ、ソメンヤドカリなど
- オカヤドカリ科 Coenobitidae - ヤシガニ、オカヤドカリ
- ホンヤドカリ科 Paguridae - ホンヤドカリ、カイガラカツギ、ゼブラヤドカリなど
- オキヤドカリ科 Parapaguridae
- ツノガイヤドカリ科 Pylochelidae
- コールマンヤドカリ科 Pylojacquesidae - 2属2種
- タラバガニ上科 Lithodoidea
- 本上科は、ヤドカリ上科のホンヤドカリ科から分岐したものであるため(下図参照)、以前はヤドカリ上科に含まれていた。
系統
[編集]ヤドカリ下目 |
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コマチコシオリエビ, Allogalathea elegans
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コマチコシオリエビ, Allogalathea elegans
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タラバガニ科の一種 Paralithodes californiensis
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コシオリエビの一種 Munidopsis tridentata
脚注
[編集]- ^ McLaughlin, Patsy A., et al (2010). “Annotated checklist of anomuran decapod crustaceans of the world (exclusive of the Kiwaoidea and families Chirostylidae and Galatheidae of the Galatheoidea) Part I–Lithodoidea, Lomisoidea and Paguroidea”. The Raffles Bulletin of Zoology 23: 131-137 .
- ^ 亜目と下目の中間のため、分類階級は無い。
- ^ a b Bracken-Grissom, Heather D and Cannon, Maren E and Cabezas, Patricia and Feldmann, Rodney M and Schweitzer, Carrie E and Ahyong, Shane T and Felder, Darryl L and Lemaitre, Rafael and Crandall, Keith A (2013). “A comprehensive and integrative reconstruction of evolutionary history for Anomura (Crustacea: Decapoda)”. BMC Evolutionary Biology 13 (1): 128. doi:10.1186/1471-2148-13-128.
- 保育社「原色日本大型甲殻類図鑑」I 三宅貞祥 ISBN 4-586-30062-0