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ミツユビカモメ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミツユビカモメ属
ミツユビカモメ
ミツユビカモメ(夏羽) Rissa tridactyla
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: チドリ目 Charadriiformes
亜目 : カモメ亜目 Lari
: カモメ科 Laridae
: ミツユビカモメ属 Rissa
Stephens, 1826

ミツユビカモメ属(ミツユビカモメぞく、Rissa)は、鳥綱チドリ目カモメ科に属する属。模式種ミツユビカモメ

分布

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大西洋、北太平洋地中海北極海

形態

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全長35-40cm。全身は白い羽毛で覆われる。胴体や翼の背面は青みがかった灰色の羽毛で覆われ、初列風切の先端は黒い。尾羽は白く、中央部に浅い切れこみが入る。

嘴の色彩は黄色。後肢は短い。第1趾が痕跡的なため、趾が3本しかないように見える。

夏羽は頭部が白い。冬羽は後頭に黒い斑紋が入る。

分類

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生態

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外洋や外洋に面した海岸に生息する。

食性は動物食で、魚類軟体動物などを食べる。海面に浮かびながら頭部を水中に入れて獲物を捕食するが、潜水して獲物を捕らえることもある。

繁殖形態は卵生。大規模な集団繁殖地(コロニー)を形成する。岸壁に土や枯草などを踏み固めた皿状の巣を作り、1回に2-3個の卵を産む。

人間との関係

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属名Rissaアイスランド語でミツユビカモメを指す呼称ritaに由来する。

アカアシミツユビカモメは漁業との競合(獲物の減少、およびそれに伴う一腹卵数や繁殖率の低下)などにより生息数が減少している。

画像

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関連項目

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参考文献

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  • 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社1984年、79頁。
  • 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科8 鳥類II』、平凡社1986年、157頁。
  • 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版2000年、285-286頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社、2000年、98-99、197頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館2002年、65頁。
  • 安部直哉 『山渓名前図鑑 野鳥の名前』、山と渓谷社2008年、335頁。