ポジショントーク
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ポジショントークとは、自分の立場、立ち位置に由来して発言を行うことである。転じて、自分の立場を利用して自分に有利な状況になるように行う発言のことも指す。
日常生活におけるポジショントーク[編集]
日常生活におけるポジショントークは、自分という個人がどうであるかによらず、組織や社会において自分に期待されている役割によって行っている発言のことである。
そのため、自分自身としては必ずしもそうは思わないけれども立場上そう言わなければならない、あるいは自分自身にも問題があるとわかっているが立場上言わなければならない、というものもある。
例として
- 子供が非行に走ったことの原因の一端が自分にあり、子供の気持ちも重々理解しているが、親として厳しく叱り、罰を与えて更生を図らなければならない
- 今までは社員として従業員の権利の拡充ばかりを訴えてきたが、所属の長としてマネジメントする側の立場となり、従業員の義務の履行状況も厳しくチェックしなければならなくなった
- 明らかに客の側に原因のあるクレームであり、この客に対応しなければならないのは不愉快で不本意だが、店員という立場上失礼のないように対応しなければならない。
などがあげられる。
金融におけるポジショントーク[編集]
株式・為替・金利先物市場における我田引水な発言をポジショントークという。著名な市場関係者が何かのポジションを持っている(買い持ちや売り持ちの状態である)時に、自分のポジションに有利な方向へ相場が動くように、市場心理を揺さぶる発言をマスメディア・媒体などを通して行うことを指す[1]。
なお、有価証券の価格変動を目的として行われる「風説の流布」は虚偽の情報を流すことを指しているが、ポジショントークは表向きは「虚偽」ではなく「市場予測」であるため、日本においては、これをもって風説の流布として摘発された事例はない。ただし明白に虚偽とは言えなくとも、合理的な根拠のない情報であれば日本においては業務妨害罪で罰せられるおそれがある。[要出典]
脚注[編集]
- ^ 『デイトレード 戦いの知恵 基礎編/実践編1』56頁 川野英彦著 生活と経済社