ペンタウアー

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ペンタウアー
Pentawer
第20王朝エジプト王子
出生 紀元前1173年
テーベ
死去 紀元前1155年
埋葬 DB320
父親 ラムセス3世
母親 ティエ（英語版）
宗教 古代エジプトの宗教
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ペンタウアー（Pentawer, ペンタウアー、ペンタウアー(Pentawere and Pentaweret)とも）は、ファラオのラムセス3世の息子である、第20王朝の古代エジプトの王子であった[1]。彼は父親を殺して王位に就く計画に関与していた。裁判の後自殺した[2]。

陰謀[編集]

実際の名前は不明であり、「ペンタウアー」とはトリノの司法パピルス（裁判の記録）で彼に与えられた仮名である[3]。彼は、おそらく母親のティイ（英語版）によってラムセス3世を暗殺するために始められた陰謀の受益者になるはずであり、ティイは息子を後継者に望んでいた[4]。司法パピルスによれば、ペンタウアーは陰謀への参加を理由に裁判にかけられた人々の一人であり、自殺を余儀なくされた[5]。遺体に関する最近の研究は、絞殺または絞首刑によって死亡したことを示唆しており、 遺体が確かに彼のものであるならば、死亡時に約18-20歳であったこととともに、賜死であったと推測される。

ミイラ[編集]

エジプト学者のボブ・ブライヤー（英語版）は、Deir el-Bahari（DB320）で見つかった「UnknownMan E」（別名「叫ぶミイラ」）の有名なミイラがペンタウアーである可能性があるという古い仮説を復活させた[6]。ミイラは、脳や内臓を取り除くことなく素早く防腐処理され、ヒマラヤスギの箱に入れられたように見えるため、非常に珍しいものである。ブライアーは、ペンタウアーが適切な埋葬をするために、非常に急速にミイラ化され、おそらく親戚によって利用可能な棺桶に入れられたと仮定している[7]。

その後のDNA分析は、ミイラが父方のY染色体ハプログループE1b1aとその半分のDNAを共有しているため、ミイラはラムセス3世の息子であるという理論を裏付けている[8]。

脚注[編集]

 

  1. ^ Aidan Dodson & Dyan Hilton, The Complete Royal Families of Ancient Egypt, Thames & Hudson (2004) ISBN 0-500-05128-3, p.193
  2. ^ de Buck, A. (December 1937). “The Judicial Papyrus of Turin”. The Journal of Egyptian Archaeology 23 (2): 152–164. doi:10.2307/3854420. JSTOR 3854420. 
  3. ^ James Henry Breasted, Ancient Records of Egypt, Part Four, Chicago 1906, § 421
  4. ^ Pascal Vernus, Affairs and Scandals in Ancient Egypt, Cornell University Press 2003, pp.108f.
  5. ^ Collier, Mark; Dodson, Aidan; Hamernik, Gottfried (2010). “P. BM EA 10052, Anthony Harris, and Queen Tyti”. The Journal of Egyptian Archaeology 96: 242–247. doi:10.1177/030751331009600119. ISSN 0307-5133. JSTOR 23269772. 
  6. ^ The Mystery of Unknown Man E, by Bob Brier, 2006, Archaeological Institute of America.
  7. ^ Brier, Bob, "Unknown Man E, A Preliminary Examination", Bulletin of the Egyptian Museum, Volume 3, Supreme Council of Antiquities, American University in Cairo Press, 2008, pp.23-7.
  8. ^ Hawass, Zahi; Ismail, Somaia; Selim, Ashraf; Saleem, Sahar N; Fathalla, Dina; Wasef, Sally; Gad, Ahmed Z; Saad, Rama et al. (2012). “Who killed Ramesses III?”. BMJ: British Medical Journal 345 (7888): 39–40. ISSN 0959-8138. JSTOR 23493394. 
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