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ピーテル・デ・モライン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ピーテル・デ・モライン
Pieter de Molijn
生誕 1595年4月6日(洗礼日)
ロンドン
死没 1661年3月23日
ハールレム
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ピーテル・デ・モライン(Pieter de Molijn、姓は de Molynとも、1595年4月6日(洗礼日) - 1661年3月23日)はネーデルランド出身の両親を持ち、イギリスで生まれ、オランダのハールレムなどで働いた画家である[1]。主に風景画を描いた。

生涯

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ロンドンで生まれた。父親はヘント出身の繊維商人で、母親はブリュッセル出身の女性である。家族がロンドンに移っていたのは宗教的な理由とする説と単に商売のためであったとする説がある[1] 。1609年より前にハールレムに移り、そこで教育を受けたと考えられている。 その頃、ハールレムで活動していた風景画家のエサイアス・ファン・デ・フェルデ(1587-1630)に絵を学んだと推定されている。

1616年にハールレムの聖ルカ組合の会員になった後、1618年にローマで短期間修行した。1820年にはハールレムの聖ルカ組合の役員を務め、その後もさまざまな役職を歴任した。

1624年に、民兵部隊に登録された記録がああり、その年、結婚した。

弟子にはヘラルト・テル・ボルフ、ヤン・コーレンビア(Jan Coelenbier)、アントニー・モレイン(Anthony Molijn)、アラールト・ファン・エーフェルディンヘンらがいた[2]

17世紀末に画家たちの伝記を残したアルノルト・ホウブラーケンによれば、同名の息子(Pieter de Molijn de Jonge:1637-1701 )も画家になり[3]、ローマで修行した。「Peter Tempesta」の仇名で活動した[4]息子は、後にジェノヴァで妻殺しの容疑で16年間投獄され、フランス軍のジェノヴァ遠征によって釈放され、パルマに移ったとされる。

ヤン・ファン・ホーイェン(1596-1656)やサロモン・ファン・ロイスダール(1602-1670)と並んで「オランダ風景画」の代表的画家とされる。

作品

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脚注

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  1. ^ a b Allen, Eva J. (2003). Molyn [Molijn, Pieter (de)]. Oxford Art Online. doi:10.1093/gao/9781884446054.article.T058974. ISBN 978-1-884446-05-4. https://www.oxfordartonline.com/groveart/view/10.1093/gao/9781884446054.001.0001/oao-9781884446054-e-7000058974 8 November 2021閲覧. "Molyn [ Molijn ], Pieter ( de ) ( b London, bapt April 6, 1595; d Haarlem, bur March 23, 1661 ). Dutch painter, draughtsman and etcher of English birth and Flemish descent. His father, Pieter de Molijn, came from Ghent and his mother, Lynken van den Bossche, from Brussels. It is not known why they went to England, perhaps for employment rather than to avoid religious persecution." 
  2. ^ Pieter de Molijn in the RKD
  3. ^ Henry Reveley. Notices illustrative of the drawings and sketches of some of the most distinguished masters in all the principal schools of design. Longman, Hurst, Rees, Orme and Brown, 1820. Page 233.)
  4. ^ P. Molyn biography in De groote schouburgh

参考文献

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  • Timon Henricus Fokker: Molijn, Pieter de. In: Hans Vollmer (Hrsg.): Allgemeines Lexikon der Bildenden Künstler von der Antike bis zur Gegenwart. Begründet von Ulrich Thieme und Felix Becker. Band 25: Moehring–Olivié. E. A. Seemann, Leipzig 1931, S. 49–50.
  • Horst Gerson: In: Kindlers Malereilexikon