コンテンツにスキップ

パンガシウス科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
パンガシウス科
Pangasianodon hypophthalmus (カイヤン)
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: ナマズ目 Siluriformes
上科 : ギギ上科 Bagroidea
: パンガシウス科 Pangasiidae
学名
Pangasiidae
Bleeker1858
英名
Shark catfish

Cetopangasius
Helicophagus
Pangasianodon (パンガシアノドン属)
Pangasius (パンガシウス属)
Pseudolais

パンガシウス科魚類の生息域

パンガシウス科Pangasiidae)は、魚類ナマズ目に属するである。南アジアパキスタンから東南アジアボルネオまでの一帯の、汽水ないし淡水域に生息する[1]。この科は30強のを含み、世界最大の淡水魚の一つであるメコンオオナマズPangasianodon gigas)のように絶滅の危機にある種[1]もあれば、白身魚として食用に供するため大量に養殖されている種もある。

分類と化石記録

[編集]

パンガシウス科は単系統群を形成しているが、いくつかの研究においては本科がスキルベ科英語版の下位分類であることが示唆されている。したがって、本科の分類学的地位は今後変更される可能性がある[2]

本科に属する2種の化石種が記載されている。中新世Cetopangasius chaetobranchusと、始新世Pangasius indicusがそれである。しかしながら、P. indicusについては発掘された地層の年代が公式には確定されておらず、存在した年代については議論の余地がある。したがって、信頼できる本科の最古の化石記録は中新世から発掘されたC. chaetobranchusということになる[2]

下位分類

[編集]

Nelson(2016)の体系では4属に30種が分類される[1]FishBaseでは29種が認められている[3]

形態

[編集]

背鰭はきわめて前方に位置し、頭部に近い。その形は縦に長く三角形になるが、英名の"Shark catfish"はこれからサメを連想したものである。臀鰭はいくぶん横方向に伸び、26-46軟条。ふつう、ヒゲは上顎と下顎に一対ずつあるが、メコンオオナマズの成体では上顎の1対のみしか持たない。寸胴の体型で、脂鰭があるのも特徴である[1]

利用

[編集]
調理されたパンガシウス

本科のある種はあっさりした白身魚で美味であり、広く食用にされる。近年は大規模に養殖されている。バサなどのベトナム産の養殖パンガシウスは植物性の飼料を摂取するため生産コストが安く、中華料理の蒸し魚、白身魚のフライおよびそれを使うフィッシュ・アンド・チップス、フィッシュバーガーなどに加工するため、中華人民共和国日本欧米へ大量に輸出されている[4]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d Nelson, Joseph S.『Fishes of the World』John Wiley & Sons, Inc、2016年。ISBN 978-1-118-34233-6 
  2. ^ a b Ferraris, Carl J., Jr. (2007). “Checklist of catfish, recent and fossil (Osteichthyes: Siluriformes), and catalogue of siluriform primary types” (PDF). Zootaxa 1418: 1–628. http://silurus.acnatsci.org/ACSI/library/biblios/2007_Ferraris_Catfish_Checklist.pdf 2009年6月25日閲覧。. 
  3. ^ Froese, Rainer, and Daniel Pauly, eds. (2024). "Pangasiidae" in FishBase. April 2024 version.
  4. ^ 東南アのナマズ パンガシウス 白身魚の定番に/冷食や機内食で流通」『日本経済新聞』朝刊2025年6月7日(商品面)