パターン

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パターン英語: pattern英語発音: [ˈpætərn] タン)は、様式類型模様図像模範などに翻訳される英単語カナ表記。

様式としてのパターン[編集]

ある事象に特有の特徴が見られるとき、その規則性や様式・体系をパターンと呼ぶ。「行動パターン」「遺伝パターン」等。

これを逆用し、規則的な特徴を捉えて事象を選別する技術がパターン認識である。

模様としてのパターン[編集]

規則性・周期性のある繰り返し模様や、典型的・様式的な装飾をパターンと呼ぶ。「幾何学パターン」「ニットパターン」等。

繰り返しパターン作成は、平面充填問題として数学の一分野にもなっている。

模範としてのパターン[編集]

非属人的で繰り返し再現可能な基本的行為、つまり型や技法を教える狭義の模範・手本をパターンと呼ぶ。「業務パターン」「デザインパターン」等。

コンピュータゲームにおけるパターン[編集]

コンピュータゲームにおけるパターンとは、ゲーム挙動の規則性のこと。または、繰り返し表示用画像のこと。

ゲームの規則性[編集]

ゲームに現れる規則性・法則性や、それに対するプレイヤーの攻略手順をパターンと呼ぶ。 たとえば、敵キャラクターの出現タイミングや攻撃アルゴリズムが決まっている場合、プレイヤーがそれを把握し的確に先制することで、ゲームを有利に進めることができる。コンピュータゲーム以外では、囲碁などの定石もパターンの一種といえる。

このようにパターンを把握し実践することを、俗に「パターン化する」「パターンにはめる」、それがうまく運ぶことを「パターンにはまる」「パターンに入る」などと呼ぶ。

ゲームのパターン化のしやすさは「パターン性」と表現され、パターン性の強いゲームは「パターンゲー(パターン+ゲーム)」または「覚えゲー」などと呼ばれる[1]

シューティングゲームアクションゲームはとくにパターン性が強く、安定した攻略法に加え、安全地帯の発見や復活パターンの研究がなされることもしばしばである。

格闘ゲームなどの対人戦において、一方的な展開に陥りやすいパターンは「ハメ技」などと呼ばれ忌避されることがある。

パターンゲーの利点と欠点[編集]

  • 利点
    • パターンを覚えれば楽に攻略できるため、上達度合いが分かりやすく、個人の素質による向き不向きが少ない。
    • パターン化するにはある程度のやり込みを要するため、アーケードゲームではその間の収益を期待できる。
    • パターンを教える攻略本・攻略ビデオなどの需要や、情報交換のための口コミ効果を期待できる。
  • 欠点
    • いわゆるライトゲーマーが暇つぶし程度にプレイするには不向きであり、マニア向けと取られやすい。
    • ハイスコア競争や対人戦において、パターンの知識が勝敗を決することがあり、情報格差ハンデとなる。
    • 攻略本・攻略サイトなどでパターンが出来てから始める方が楽なため、プレイヤー層によっては初期需要が低下する。
    • アーケードゲームにおいては、料金を払ってやり込まずとも他人のプレイを見てパターンを覚えることができ、これをタダ乗り・スパイ行為として不快に感じるプレイヤーもいる。

パターン性はこれらも踏まえて慎重に設計されるが、一方で、ゲームシステムを逆手にとったものやプログラムの特性/バグを利用したものなど、開発者の意図に反して難易度を不当に下げてしまうパターンも存在する(永久パターン電源パターン等)。これらは裏技の一種ともいえる。

ゲーム・グラフィックス[編集]

主に2Dのコンピュータゲームにおいて、キャラクター表示に用いられるスプライトや、タイル状に敷き詰められ背景表示に用いられるPCG・BGレイヤーなど、繰り返し表示機能向けに定義されたビットマップ画像キャラクタもしくはパターンと呼ぶ。「スプライトパターン」や「BGパターン」、あるいはまとめて「キャラクタパターン」「グラフィックパターン」など。

また、パラパラマンガのようにアニメーションするよう描かれた一連の画像や表示シークエンスは「アニメーションパターン」と呼ばれる。典型的なアニメーションパターンには、「爆発パターン」や「やられパターン」など固有の俗称が定着していることがある。

裁縫におけるパターン[編集]

Sewing pattern.jpg

衣服に代表される布製の物品は、裁断した生地を縫い合わせて構成されている。その裁断生地の平面形状を示し、なぞって複写するための原寸図を、型紙裁縫用型紙)またはパターンsewing pattern)という[2]

型紙の作成方法には、立体裁断平面作図の二つがある。必要な強度や透過度などに合わせ、ないしそれに類する素材で作られる。

型紙には布目(布地の織り方向)や縫い代など裁断に必要な指示のほか、縫製に関する事項も記載される。たとえばタックの位置とその倒す方向、ポケットの位置やボタンホールの位置と長さ、ステッチの種類など。

型紙を作成する者および職業を、パタンナーpattern maker)と呼ぶ。

衣服の型紙は、時代ごとの服飾流行を示す資料ともなる[3]

型紙の種類[編集]

ファーストパターン
デザインに基づき最初に作る型紙。見本縫いに使用される。
工業用パターン
量産用の型紙。具体的な縫製方法などに合わせてファーストパターンを修正したもの。
原型
作図の基礎となる型紙。婦人原型・男子原型・子供原型、服種別のシルエット原型などがある。作図が容易で、一般的な体型に適合し(JIS日本人向け衣料の各種標準サイズが規定されている)、多数のシルエットに展開しやすいことが求められる。
有り型
既製・定型の型紙を指す俗称。アパレルブランドメーカーは固有の有り型を持ち、商品展開の基礎に用いている。

その他[編集]

停止パターン、パターン制御
鉄道の自動列車制御装置自動列車停止装置等において、列車の安全走行速度を減速パターンにより制御し、安全に停止させる方式のこと。

脚注・出典[編集]

  1. ^ 反義は「ランダム性」「アドリブ性」、「ランダムゲー」「アドリブゲー」「運ゲー」等。
  2. ^ 意匠分類定義カード(F3)「裁縫用紙」参照 特許庁
  3. ^ 昭和モノ事典 北名古屋市歴史民俗資料館

関連項目[編集]