ノート:楊貴妃 (カクテル)

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「カクテル名に関する話題」の節について[編集]

以前の版では「由来」という節が存在しており、そこに、「楊貴妃の大好物がライチであり、そのライチリキュールを使っている事が命名された由縁。」と書いてありましたが、これは正確かどうか疑わしい記述です。私の勝手な見解を述べさせてもらうと、この命名理由に関する記述は、恐らく誤りです。と言うのも、「楊貴妃の好物がライチ」だったというところまでは、正しいでしょう。その証拠に、きちんと出典も付きました。しかし、「ライチリキュールを使っている事が命名された由縁」との記述が、アヤシイのです。 少し考えれば誰でも気がつくと思いますが、もしも、この命名理由が正しいとすれば、このカクテルの作者は、なぜ、楊貴妃が好んだとされるライチを原料の1つとするライチ・リキュールをベースにしなかったのでしょうか? (このカクテルで使用されるライチ・リキュールの使用量は、なぜ、材料全体の6分の1にも満たないほど少ないのでしょうか?)このように考えてゆくと、どうしても疑念が生じてきます。そして、案の定、私が調べた範囲では、この「ライチリキュールを使っている事が命名された由縁」だという記述に出典が得られませんでした。

そういうわけで、ここに要出典範囲タグを貼り付けておこうかとも思ったのですが、そうすると、「由来」の節全体が不正確である可能性が高いという、意味の無い節になってしまうので、「カクテル名に関する話題」の節を新設して、そこに一部修正の上、まとめておきました。

なお、「才色兼備の女性の代名詞として楊貴妃の名前を使ったのではないかという説があり、そして、その楊貴妃が、ライチを好んだと伝えられているので、このカクテルにライチ・リキュールを使用することを決定したと言われている。」という記述は、特に前半部分で、意訳に近いことをしているので、ここに、この記述の根拠になっている出典の原文を引用して、私がこのように記述した理由を明らかにしておきます。 まず、

  • 成美堂出版 編集 『リキュールとカクテルの事典』 成美堂出版 2001年8月20日発行 ISBN 4-415-00835-6

には、 「才色兼備の女性、楊貴妃をイメージ。」 とあります。 そして、ライチ・リキュールを使用していることが、楊貴妃と命名した理由だとは、この本のどこにも書かれていません。 次に、

  • 稲 保幸 『カクテル・レシピ1000』 日東書院 2005年7月10日発行 ISBN 4-528-01412-2

には、 「楊貴妃はライチが好きだったといわれ、このお酒が使用されています。」 とあります。 そして、やはり、ライチ・リキュールを使用していることが、楊貴妃と命名した理由だとは、この本のどこにも書かれていません。

さて、まず「才色兼備の女性、楊貴妃をイメージ。」と断定されていますが、これはあくまで一説に過ぎません。わずか1冊に書かれていたことで、断定するのは、自然科学の分野ならともかく、特にカクテルを始めとする、人間が作った作品の場合、危険です。なにしろ、制作者本人にしか本当のところは判らないのですし、その制作者本人に直接聞いた話だとも書いていないのですから。 したがって、「……ではないかという説がある」という書き方にしました。そして意訳に近い作業についてですが、「才色兼備の女性、楊貴妃をイメージ」という文を、「このカクテルは、才色兼備の女性をイメージして作られたもので、その女性とは楊貴妃であった」と解釈して、本文のような記述にしました。 ここで、もう一つ、補足しておきたいのは、どうやら「青」には「知的な」といった意味(イメージ)があるらしいことです。例えば、ブルー・レディ・カクテル(Blue Lady Cocktail)というカクテルがあるのですが、このブルー・レディというのは、

  • 稲 保幸 『洋酒とカクテル入門』 p.189 日東書院 1987年2月10日発行 ISBN 4-528-00361-9

によれば「学問のある貴婦人」という意味だそうです。 さらに、書名は忘れてしまいましたが、だいぶん前に読んだカクテル関連の本にも、ブルー・レディは「知的な女性」という意味だといったことが書いてあったと記憶しています。(ちなみに、このブルー・レディは、洋酒を扱っている業者が、宣伝のために、ピンク・レディー(レシピを見る限り、正しくはクローバー・クラブですけれども)のグレナディン・シロップを、ブルー・キュラソーに変えて世に送り出したカクテルだったらしく、そこそこ知名度があるようで、時々カクテル関連書籍で見かけます。そういった書籍の1つで、ブルー・レディは「知的な女性」という意味だと書いてあったはずなのですが……。) ともあれ、「青」には「知的な」といった意味(イメージ)があるのだとすれば、この楊貴妃・カクテルも、ブルー・キュラソーを使用して出している青には、同様の意味があるのではないかと想像できます。ならば、「才色兼備の女性、楊貴妃をイメージ。」というのは、主語述語のハッキリしない、様々に解釈できる文章なのだから、このブルー・レディの例も参考にして解釈しよう。 ……このようにして、本文のような記述になっているわけです。 この部分に関しては、やや拡大解釈かもしれませんので、ここの記述を巡って議論が起きた時のために、一応、一筆残しておきました。--G-Sounds 2010年3月19日 (金) 17:18 (UTC)[返信]