ニジョウサバ

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ニジョウサバ
Fishbaseによる画像。腹の側線が描かれている
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : サバ亜目 Scombroidei
: サバ科 Scombridae
亜科 : サバ亜科 Scombrinae
: サワラ族 Scomberomorini
: ニジョウサバ属 Grammatorcynus
Gill, 1862
: ニジョウサバ G. bilineatus
学名
Grammatorcynus bilineatus
(Rüppell,1836)
シノニム
  • Thynnus bilineatus
    Rüppell, 1836
  • Nesogrammus piersoni
    Evermann and Seale, 1907
英名
Double-lined mackerel

ニジョウサバ(二条鯖、学名 Grammatorcynus bilineatus )は、スズキ目サバ科に分類されるの一種。インド太平洋熱帯海域に分布する。分布域に入る沖縄では「クサラー」という地方名で呼ばれている。

ニジョウサバ属 Grammatorcynus は、他にオーストラリア北部周辺の固有種 G. bicarinatus (Quoy et Gaimard,1825) が知られるのみである。

特徴[編集]

成魚は全長1mに達するものもいる。和名に「サバ」とある通り外見はサバ類に似るが、より大型になる。サバ科の分類ではサワラに近縁のサワラ族に分類されている。

側線が胸鰭付近で二分岐する点で他のサバ科魚類と区別でき、和名もここに由来する。これは他のサバ科魚類には見られないが、近縁のクロタチカマス科に多く見られる。分岐した側線のうち一本は体側のやや背中側を走り、もう一本は腹側に偏って尾の直前まで走っている。

紅海から日本の南西諸島、オーストラリア北部、フィジーまで、インド太平洋の熱帯海域に広く分布する。オーストラリア北部周辺海域では同属種 Shark mackerel (G. bicarinatus) と分布域が重複している。

沿岸の表層に生息し、サンゴ礁内の水路や外礁斜面周辺で大きな群れを作る。魚類、甲殻類、頭足類などを捕食する。

釣り、曳縄、刺し網定置網などの沿岸漁業で漁獲され、焼き魚缶詰などで食べられる。

参考文献[編集]