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ナルン州

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナルイン州
Нарын областы
Нарын область
ナルイン市内のモスク
Flag
Symbol
キルギスの旗 キルギス
州都 ナルン
最高地 5982 m
面積 45,200 km² (17,452 sq mi)
人口 271,000 (2009年)
人口密度 6 /km² (16 /sq mi)
知事 オムルベク・スヴァナリエフ
ISO 3166-2 KG-N

ナルン州(ナルイン州、キルギス語: Нарын областы)は、キルギスの州(オブラスト)である。州都はナルンである。

概要

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ナルン州はキルギス南東部に位置し、州域の多くが天山山脈の山岳地帯に属する。ブリタニカ百科事典は、同地域が山地に隔てられた内陸部であり、標高が概ね高い地域であること、住民の多くがキルギス人であることなどを述べている。[1]

地理

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州域は天山山脈内部に広がり、中国(中華人民共和国)との国境にも接する。南部国境付近にはコクシャール・タウ山脈があり、標高5982メートル級の高峰を含むとされる。[1] 湖沼としてソン湖チャティル湖が知られ、歴史的建造物としてはタシュ・ラバト(15世紀のキャラバンサライ)が挙げられる。

歴史

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1939年11月21日、ティエン=シャン州として新設された。1962年12月20日に解体されたのち、1970年12月11日に再組織された。1988年12月5日にイシク・クル州と合併したが、1990年12月14日に再分離し、この際に現在の名称に改称された。[2]

行政区画

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草を食むウマ(ソン湖近く)

州は以下の5地区(ラヨン)から構成される。[3]

  • アク=タラー地区
  • アト=バシ地区
  • ジュムガル地区
  • コチコル地区
  • ナルイン地区

人口

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州の農村部

人口について、2009年時点の推計値として27万1000人が示されている。[4]

経済

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ブリタニカ百科事典によれば、州内の経済は高地草原・高山牧草地でのヒツジ飼育が重要であり、工業は限定的である一方、ナルン川の水力資源の開発が進められたとされる。[1] 提示本文にあるとおり、牧畜(ヒツジ、ウマ、ヤクなど)と、それに関連する加工(羊毛、食肉等)が経済の基盤の一部をなす。

基礎的経済指標

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  • 人口 - 27万1000人(2009年1月1日:推計)、うち都市人口17.4%、農村人口82.6%[4]
  • 就業人口 - 8万9300人(2008年)[5]
  • 失業登録者 - 6922人(2008年)[6]
  • 輸出額 - 0.9百万米ドル(2008年)[7]
  • 輸入額 - 4.0百万米ドル(2008年)[8]
  • 外国からの直接投資額 - 1.1百万米ドル(2008年)[9]

文化

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遊牧・牧畜と季節移牧

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ナルン州を含むキルギスの山岳・高地では、家畜を夏季に高地牧草地(ジャイロー)へ移動させる季節移牧が行われてきた。Eurasianetは、ソン湖周辺の高地牧草地に家畜を連れて移動し、ユルト(移動式住居)を設営して夏季を過ごす半遊牧的な牧畜生活の様子を報じている。[10]

フェルト工芸

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UNESCO無形文化遺産(緊急保護リスト)には、キルギスの伝統的フェルト敷物であるアラ・キーユイズ(ala-kiyiz)およびシルダク(shyrdak)の製作技術が2012年に記載されている。[11] スミソニアン協会の民俗文化誌(Smithsonian Folklife Magazine)は、中央アジアにおけるフェルト工芸を扱う記事の中で、キルギスの女性職人によるフェルト工芸の実践を紹介している。[12]

交通

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州内には中国国境のトルガルト峠方面と、イシク・クル州方面を結ぶ幹線道路が通過し、国際的・国内的な交通路の一部をなす。

観光

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ソン湖、チャティル湖などの高地湖沼や、タシュ・ラバトなどの歴史的遺構が知られる。

脚注

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参考文献

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外部リンク

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