トナラー

トナラーは、社会においての人間の種類を表す言葉。

概要

トナラーとされるような人間というのは、すぐに人の隣の位置に着くような人のこと。駐車場や電車や映画館やサウナなどの座席でトナラーとなるような人が見られる。トナラーとされる人は、他の席はいくらでも空いているというのに、わざわざ既に誰かが着いている席の隣に着いている。

トナラーとなっている人の中にはセクハラをするような人も中にはいるが、心理的な問題でこのようになっている人が多い。人間というのはパーソナルスペースという自分のテリトリーであると思う空間というのがあり、これは空いている電車や飲食店では大きくなるため、トナラーとされる人が隣に来たならば不快に感じるようになる。トナラーとされているような人は、このパーソナルスペースというものに無頓着なため、空いている空間であっても他の人の隣になるということを気にしていないために隣に座っているのである。

パーソナルスペースというものの感じ方は人それぞれなため、空いている空間においてパーソナルスペースと認識する距離が小さい人にとっては、それが他の人との大きさは異なるため、他の人にとってのトナラーとなっている場合がある。トナラーが隣に来た場合に、それがパーソナルスペースを気にしない人やパーソナルスペースが小さいためにこうなっている人であるならば、自らが席を移動することでトナラーとは離れた席に移動して利用することにすれば、トナラーは隣には移動してこない。

コロナ禍の際にはトナラーの存在が注目されて、感染するため迷惑であるように思われた。コロナ禍だからこそトナラーが減少すると思われがちなのであるが、逆にコロナ禍だからこそトナラーが増加しているという指摘もある。人間というのは本来は社会においての不安が大きければ、不安を和らげるために他者を求めて近付き集団で過ごそうとする傾向がある。コロナ禍で感染することに対する不安が高まっているからこそ、人に近付きたくなってトナラーになっている人もいる。渋谷昌三はトナラーが来ないようにするためには、壁に隣接している隅の他の人が来づらい席に座るか、近付いてくる人に対して顔が見えるような席に着けば良いとする。人間というのは相手の顔が直接見えるような所に座っていたら相手は来づらい。そして人間というのは目が合えば相手に威嚇されたと感じるため思わず大きな距離をとりがちになるためである。