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ソトイワシ目

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ソトイワシ目
ソトイワシ属の1種 Albula vulpes
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
上目 : カライワシ上目 Elopomorpha
: ソトイワシ目 Albuliformes
下位分類
本文参照

ソトイワシ目学名Albuliformes)は、硬骨魚類の分類群の一つ。1科で構成され、およそ2属12種を含むグループである[1]熱帯の浅海に生息する種類が多い[1]

概要

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ソトイワシ目はウナギ目と同じカライワシ上目に属し、レプトケファルスと呼ばれる特徴的な仔魚期を経て成長する。他のカライワシ上目魚類との相違点は、下顎の側線が開いた溝の中を走行することである(他のグループでは溝は閉じている)[1]。体型はニシンイワシ類に似ており、やや細長い紡錘形である。側線の眼下管は前上顎骨にまで伸び、現生の真骨類としては稀な特徴である[1]

カライワシ目ソコギス目との関係が深く、分類体系にはばらつきが大きい。

分類

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ソトイワシ目全体、あるいは含まれるの分類上の位置付けは、研究者により大きく異なる。本目全体をソトイワシ亜目として、カライワシ目に含める場合があるほか、ソコギス目を本目の亜目としてソコギス亜目とする場合もある。本稿ではNelson(2016)の分類に従い、2属12種についてリストする[1]

ギス Pterothrissus gissu (ソトイワシ科)。日本近海の深海底に広く分布する[2]
  • ソトイワシ科 Albulidae は2亜科2属で構成され、およそ5種を含む。
    • ソトイワシ亜科 Albulinae 記載される種の数には研究者により異同があるが、少なくとも3種を含むものとみられる[1]熱帯の浅海に生息し、最大で1mほどになる。淡水汽水域に進出することもあり、釣りの対象魚として知られる[1]
      • ソトイワシ属 Albula
    • ギス亜科 Pterothrissinae ソトイワシ亜科と比べ鰭条数・側線鱗数・椎骨などの数が多い。2種を含み、ギスPterothrissus gissu)は日本近海に分布する。ギス科 Pterothrissidae として独立させる見解もあり、カライワシ目に所属させる場合もある[2]
      • ギス属 PterothrissusIstieus とする見解もある[1]

出典・脚注

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  1. ^ a b c d e f g h 『Fishes of the World Fifth Edition』 pp.136-137
  2. ^ a b 『日本の海水魚』 p.67

参考文献

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外部リンク

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