ショー・ミー・ザ・モネ

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『ショー・ミー・ザ・モネ』
原題: Show Me the Monet
作者バンクシー
製作年2005
種類風刺/アーティスティック・インターベンション英語版[注釈 1]
素材キャンバス地・油彩
主題大量消費、資本主義、環境汚染[1][2]
寸法143.4 cm × 143.1 cm (56.5 in × 56.3 in)

ショー・ミー・ザ・モネ』(原題: Show Me the Monet)は、バンクシーによる2005年絵画で、キャンバス地油彩によって描かれている。クロード・モネの一連の水連の絵画を模した風景の中の日本風の橋を思わせる場面に、交通用カラーコーンと棄てられたショッピングカートを描いている。他の芸術家達の作品を題材としたバンクシーによる連作『クルード・オイルス(原題: Crude Oils[注釈 2]、粗野な油彩画群の意味)』の内の一つである。タイトルの『ショー・ミー・ザ・モネ』は「ショー・ミー・ザ・マネー (Show Me the Money)[注釈 3]」をもじったものである[3]

ショッピングカートは大量消費の象徴としてみられ[1][4]、しばし『ペッカム・ロック』や『ショップ・ティル・ユー・ドロップ (Shop 'Till You Drop)』などのバンクシーの作品に登場する。またモネの絵画をパロディーとした環境汚染をテーマにした作品とも解釈された[2]

15年後の2020年10月21日にロンドンの競売で755万1600ポンド(約10億3500万円)[5]で売却された[6]。 これは競売にかけられたバンクシーの作品の中で6番目に高い価格である[7]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ アート・インターベンション(直訳は芸術介入)とは、既存の芸術作品、観客、会場/空間、または状況との相互作用のことである。 これはコンセプチュアル・アートの範疇に入り、一般的には一般的にはパフォーマンス・アートの一形態である。
  2. ^ 油彩画が英語でoilと表記されることから、原油という意味のcrude oilをもじったもの。
  3. ^ 直訳は「お金を見せてくれ」で、有口無行していないで実際お金を払ってくれという意味。

出典[編集]

  1. ^ a b Marsh, Sarah (2020年9月18日). “Banksy's Monet tribute to go on sale for up to £5m” (英語). The Guardian. ISSN 0261-3077. https://www.theguardian.com/artanddesign/2020/sep/18/banksy-show-me-the-monet-tribute-on-sale-sothebys-auction 2024年4月15日閲覧。 
  2. ^ a b モネの「睡蓮」をパロディー、バンクシー絵画が10億円で落札”. CNN.co.jp. 2024年4月15日閲覧。
  3. ^ バンクシーが描いたモネの睡蓮”. 翠波画廊. 2020年10月26日閲覧。
  4. ^ Woodvine, Stanley Q. (2014年6月30日). “Homeless in Vancouver: What’s the meaning of this shopping cart? | Georgia Straight Vancouver’s source for arts, culture, and events” (英語). The Georgia Straight. 2024年4月15日閲覧。
  5. ^ モネ題材のバンクシー油絵、10億円超で落札”. AFP通信. 2020年10月24日閲覧。
  6. ^ "Banksy's Show me the Monet painting sells for £7.5m at auction"”. The Guardian London. 2020年10月22日閲覧。
  7. ^ バンクシー絵画の値段は?オークション落札額ランキング30位まで”. BANDAL (2023年8月27日). 2023年9月3日閲覧。

関連項目[編集]