サーヒブ

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サーヒブ (Sahib, [səˈhb], traditionally [ˈsɑː.b] or [ˈsɑːb]; アラビア語: صاحب‎)は、アラビア語を起源とする語で、「主人」あるいは「保有者」を意味する語。女性の場合サーヒバとなる。

この語はインドで広く使用され、 ウルドゥー語ヒンディー語パンジャービー語ベンガリー語グジャラーティー語パシュトー語トルコ語マラーティー語カンナダ語でその意味が通じる。

ハーンナワーブよりも下の称号とされ、小国の君主の称号として基本的に使用された。また、年少の王子の称号としても使用された[1]

本来アラビア語で「仲間」を意味する語であったが、インドに入ったのち、名詞として、また称号として様々なニュアンスを持つようになり、初めは「紳士」「主人」という意味であったが、イギリスによるインド統治時代にはヨーロッパ人一般を指す語として用いられた[2]

出典・脚注[編集]

  1. ^ Ramaswal mi, N.S. (2003). Political History of Carnatic Under the Nawabs. India: Abhinav Publications. pp. 76. ISBN 978-81-7017-191-1 
  2. ^ 『キプリングの日本発見』ラドヤード・キプリング著,ヒュー・コータッツィ,ジョージ,・ウェッブ編,加納孝代訳,中央公論新社, 2002, p88

関連項目[編集]