オオファガ属

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オオファガ属
イチゴヤドクガエル
イチゴヤドクガエル Oophaga pumilio
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
: 無尾目 Anura
: ヤドクガエル科 Dendrobatidae
亜科 : ヤドクガエル亜科 Dendrobatinae
: オオファガ属 Oophaga
Bauer, 1994
タイプ種
イチゴヤドクガエル
Eduard Oscar Schmidt, 1857

オオファガ属(オオファガぞく、属名Oophaga〈オオファガ〉)は、分類学においてヤドクガエル科の下位に分類されるカエルの仲間であり、1994年オランダ人ルーク・バウアーによって分類された、ニカラグアからエクアドルまでにおける類似性の高い在来種によって形成されるグループの一つ()を指し、ここには過去ヤドクガエル属に分類されていたも含まれる[1]

分布[編集]

オオファガ属は、カリブ海に面したニカラグアからコスタリカパナマを経てコロンビアチョコエクアドルの西部にまたがるアンデス山脈の斜面に分布する[1]

生態[編集]

多様な生態を持った種が含まれているが、名前の由来となっているギリシャ語で「卵を食べる人」を意味するオオファガについては、オタマジャクシ期の食生活をあらわしており、母親から与えられた無精卵を食べるという点で共通している[2]。なお、ほとんどの種が絶滅寸前だが、スプレンディッド・ポイズン・フロッグ(英語版)に至ってはすでに絶滅している。 また防衛のために保有する自然毒について、アルカロイドを含まない卵を与えられ続けたイチゴヤドクガエルのオタマジャクシからはアルカロイドが検出されなかった、という実験結果により、オオファガ属の母親は卵を通じて子に第一段階としての毒素を持たせているとみられている[3]

[編集]

この属の下位に分類される12種[1]

参考文献[編集]

  1. ^ a b c Frost, Darrel R. (2022年). “Oophaga Bauer, 1994”. Amphibian Species of the World: An Online Reference. Version 6.1. American Museum of Natural History. 2024年3月23日閲覧。
  2. ^ Oophaga — the obligate egg feeders”. dendroWorks (2011年). 2016年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月23日閲覧。
  3. ^ Stynoski, J. L.; Torres-Mendoza, Y.; Sasa-Marin, M.; Saporito, R. A. (2014). “Evidence of maternal provisioning of alkaloid-based chemical defenses in the strawberry poison frog Oophaga pumilio”. Ecology 95 (3): 587–593. doi:10.1890/13-0927.1. hdl:10669/76946. PMID 24804437. 

関連項目[編集]