エドゥアルド・キスンビン

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エドゥアルド・キスンビン(Eduardo Quisumbíng y Argüelles 、フィリピン表記: Eduardo Argüelles Quisumbing、1895年11月11日 - 1986年8月23日)はフィリピンの植物学者である。

略歴[編集]

フィリピン、ラグナ州のサンタクルスに生まれた。フィリピン大学ロスバニョス校で生物学を学び、1918年にBSA、1921年にMAを取得した。シカゴ大学に留学し、植物分類学、植物形態学を研究し1923年に博士号を得た。1920年から1926年の間はフィリピン大学の農学部(College of Agriculture)に所属し、1926年から1928年までカリフォルニア大学に派遣された。 1928年に植物分類学者に任命され、1934年2月からマニラの科学局の博物館部(現在のフィリピン国立博物館:National Museum of the Philippines)の部長を務めた。戦争中はサマール島の南端のギアム(Guiuan)のアメリカ海軍に配属され、その地域でコレクションを作った。彼は1961年11月に博物館を退職し、マニラ首都圏、マラボンのアラネタ大学(De La Salle Araneta University)で働いた。戦争中に破壊された植物園の修復を行った[1]

ラン科の植物の分類学研究、形態学研究に貢献し、著書には『フィリピンの薬用植物』(Medicinal plants in the Philippines:Manila 1951)などがある。アメリカ蘭協会(American Orchid Society)やマレーシア蘭協会(Malaysian Orchid Society)から賞を受賞し[2]、PhilAAS(Philippine Association for the Advancement of Science、フィリピン科学振興協会)の最高功労賞(Most Outstanding Award)を1975年に受賞した[3]

ラン科の植物の種、Parapteroceras quisumbingiiSaccolabium quisumbingii)に献名されている。

参考文献[編集]

  1. ^ Quisumbing, Eduardo www.nationaalherbarium.nl 2017年8月閲覧
  2. ^ Medal and Award Recipients AMERICAN ORCHID SOCIETY、2017年8月閲覧
  3. ^ Quisumbing, Eduardo DOST - Academia Nacional de Ciencia y Tecnología, en www.nast.dost.gov.ph 2017年8月閲覧