ウィンター (バンドウイルカ)

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Winter (ウィンター)
尾びれ無しで泳ぐウィンター
生物 バンドウイルカ
性別 メス
生誕 2005年10月頃(推定)
活動期間 2005–現在
著名な要素 Prosthetic tail(補綴(ほてつ)の尾鰭)
飼い主 クリアウォーター海洋水族館(米国)
公式サイト www.seewinter.com

ウィンター(英語:Winter)は、米国フロリダ州クリアウォーター海洋水族館英語版に飼育されるバンドウイルカである。

2005年12月、およそ生後2-3か月のこのイルカは、フロリダ州ケープカナベラル近郊の湾で、カニ漁の網に絡まっていたところを保護され、水族館に搬送された。 網に絡まった際に逃げようと大きく動いたため、網が尾の付け根に深く絡まり血流が止まり、大けがをし瀕死の状態であった。獣医師ら150人態勢で治療を試みられ一命は取り留めたものの、尾びれの皮膚がはがれ、壊死が始まり、そして椎骨が脱落し、尾びれは完全に失われてしまった[1]

その後、このイルカは泳げるまでに回復した。尾びれの無い泳ぎは、健康体のイルカに比較して遊泳力で劣っており、野生に戻すのは不可能となり、“ウィンター”と名付け、水族館に引き続き飼育された。

しかし、尾びれの無い泳ぎは、背骨の発育の異常を引き起こす恐れがあるため、水族館は人工的な尾びれをつけることを思いつく。 2006年に水族館は、イルカに調査装置の装着経験がある専門家や、米海軍、各企業などと相談し、人工尾びれの開発をすることになった[2]

それから、1年半が経過した2008年、ヒト用の義足メーカーによってイルカ用の人工ヒレが開発された。 ウィンターは尾びれがすべてないため、靴下のようなカバーを着用して人工ヒレを固定する足掛かりとし、ヒレは30インチのシリコーンプラスチックで作られた。イルカの運動に合わせて、全方向の動きに対応できる人工ヒレとなった。[3]

その後、ウィンターは2009年に書籍、及び任天堂のゲームになり[4]、2011年には映画化され、アメリカとイタリアで公開された。

出典[編集]

  1. ^ 日経サイエンス 2013年8月号 『尾を取り戻したイルカ』 E. アンテス(科学ジャーナリスト)
  2. ^ 2006年9月26日 「負傷のイルカ、「人工尾びれ」装着へ 米国」 - CNN/AP
  3. ^ Pictured: The world's first bionic sea creature: Winter the dolphin gets a prosthetic tail | Mail Online Last updated at 14:22 05 May 2008, the Daily Mail
  4. ^ Winter's Tail DS | Scholastic.com
  • Juliana Hatkoff, Isabella Hatkoff, Craig Hatkoff (2009). Winter's tail : how one little dolphin learned to swim again. New York : Scholastic Press. ISBN 9780545123358. 

関連項目[編集]

人工ヒレの動物

外部リンク[編集]