アントーン・カラス

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Anton Karas (1951)

アントーン・カラスAnton Karas1906年7月7日 - 1985年1月10日)は、オーストリアツィター奏者、作曲家映画第三の男』のテーマ曲(『ハリー・ライムのテーマ』の名でも知られる)で有名。

工員の息子としてウィーンに生まれ育つ。ハンガリー人の家系である。12歳でツィターの演奏を始め、15歳の時には既にウィーンのホイリゲ(居酒屋)で演奏家として自活していた。

第二次世界大戦の前後を通じて、週に15ドルという薄給で妻と3人の子供を養っていたが、1948年1949年という説もある)、ウィーンのホイリゲで演奏中に、映画監督キャロル・リードに見出され、『第三の男』の音楽担当者に抜擢された。

この音楽が大人気を呼び、1949年9月には英国王室の招待を受け、バッキンガム宮殿で演奏。1951年にはローマ教皇の招待を受けてバチカン宮殿で演奏した。

なお、日本においては同曲はビールコマーシャルに使われていることでも知られる。

なお、『第三の男』は、ウィーンの描かれ方などについて地元では当初から不評の映画であり、その協力者であるカラスには嫌がらせも少なくなかったが、彼はこれに耐えてウィーンに住み続けた。軍司貞則『滅びのチター師』(1982年文藝春秋)は、その経緯を追ったノンフィクションであり、翌年には西村晃主演でNHKラジオドラマ化された。