アラブ種
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アラブ(種) (Arab、Arabian) とは、ウマの品種の一つ。現存する馬の改良種の中で最初に確立した品種とされる。体高約140cm台-150cm台(ポニー相当の高さしかない個体もいるが慣習的にポニーとは呼ばれない)、体重約400kg。
サラブレッドより小柄で華奢な体躯で、速力もサラブレッドには劣る[1]が、耐候性、耐久性に優れる。
その成立ははっきりしないが、アラビア半島の遊牧民、ベドウィンにより、厳格な血統管理の元に改良が進められ、品種として確立した。
伝承によるとكحيلة العجوز(クハイラトゥルアジューズもしくはクハイラ・アル=アジューズ、意味は「老翁のクハイラ」もしくは「老婆のクハイラ」)という牝馬がアラブ種の根幹牝馬とされる。
サラブレッドはこのアラブを元にイギリスやその他の在来馬と掛け合わせて作られた品種であり、三大始祖は全てアラブ種かそれに類するターク、バルブ種である。特にダーレーアラビアンはジェネラルスタッドブックにおいて純粋なアラブとされている。また、サラブレッド成立後、主にフランスでこのアラブとサラブレッドを掛け合わせて作られたのがアングロアラブである。日本ではサラブレッドと共にこのアングロアラブも競走馬として多く用いられ、生産も盛んであった一方、アラブ自体はあまり普及しなかったため、日本でアラブといえば一般的にアングロアラブのことを指し、アラブは「純血」アラブと言わないと通じないことがある。
アラブ首長国連邦の競馬では、サラブレッドとは別にアラブ種のレースも行われている。
アラブ種を基盤にする品種[編集]
脚注[編集]
- ^ Nielsen BD, Turner KK, Ventura BA, Woodward AD, O'Connor CI. "Racing speeds of quarter horses, thoroughbreds and Arabians." Equine Vet J Suppl. 2006 Aug;(36):128-32.